油を売るの意味とは?由来や例文、類語に英語訳も解説!

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油を売る01

誰しも一度は耳にした事のある「油を売る」という表現ですが、その正しい意味はご存じでしょうか?

また、実はこの慣用句は、知ると思わず「へぇ~」と唸ってしまうような、面白い由来を持つ表現なんです。

ということで今回は、例文類語も参考に、楽しみながら「油を売る」の意味を理解できるよう解説致します!

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油を売るの意味

それでは早速、「油を売る」の意味を見ていきましょう。

 

「油を売る」の意味とは、「仕事の最中に無駄話などをして怠けること」を表している言葉になります。

また、そこから転じて「どうでもいい話をして時間をつぶす」という意味で使われることもあります。

 

イメージとしては、ダラダラと余計な事に時間を費やして、いつまでもやるべきことに着手しない感じですね。

なお、「仕事」とは言うものの、これは必ずしもビジネス的な「業務」だけを意味している訳ではないので、もう少し広い意味で「作業」「役割」と捉えると良いでしょう。

したがって、家事・育児や遊びなど、プライベートな内容でも、もちろん使えます。

つまり、その内容は何であれ、「余計なことに気を取られることで、本来すべきことが進まない」時に用いられる表現という事ですね。

 

ちなみに、「油を売る」から転じて、「怠け者」という意味で使われる「油売り」という表現もあります。

これは、「あなたは油売りだ」というと「あなたは怠け者だ」という事を意味しています。

 

なお、少し余談になりますが、「油」という言葉を使う慣用句は意外と多いので、せっかくなのでこの機会にご紹介しますね。

皆さんは、どれだけ知っているでしょうか?

  1. 1.「油を差す」…元気づける、励ます
  2.  
  3. 2.「油が切れる」…精力がなくなる、活動の原動力がなくなる
  4.  
  5. 3.「油を注ぐ/油をかける」…感情や行動などをさらに勢いづかせる
  6.  
  7. 4.「油をとる」…おだてる・おべっかを使う、仕事の手抜きをする
  8.  
  9. 5.「油を絞る」…失敗を厳しく責める、能力を全て使い難しいことを試す

さて、このように「油」を使う慣用句は意外にも多いですが、その中でも最も一般的なものは、やはり「油を売る」と言えそうですね。

 

ということで、ここまでで「揚げ足を取る」の意味がおおむね理解できた後は、続いてはこの言葉を完全にマスターするために、その語源を見てみましょう!

油を売るの語源

油を売る02

さて、「仕事中に無駄話などをして怠けること」を意味する「油を売る」という慣用句は、どのような語源から生まれた表現なのでしょうか?

 

結論から言うと、実はもともとの出どころは、昔の日本の油売りがこの言葉の由来になっているんです。

どういうことかと言うと、話は今から約300年前の江戸時代までさかのぼります。

 

当時の日本では、ろうに松脂(まつやに)と香料を混ぜた「髪油」というものが、一般に普及していました。

これは、今でいう整髪剤に該当するもので、主に髪のツヤ出しほつれを無くす目的で男女問わず使われており、明治の初めに欧州の文化が入ってくるまで使用されていました。

そして、この「髪油」の行商人は、ある理由から、いつもお客と長い時間をかけて雑談をしながら油を売っていました。

その「ある理由」とは、当時の油が現在のようなサラサラとした油ではなく、非常に粘り気が強いものであったことに関係しているんです。

 

どういうことかと言うと、当時の油売りは、油を量り売りで販売をしていたのですが、前述したように油の粘り気が強いため、柄杓にすくった油を容器に移すのに長い時間がかかったのです。

そのため、油を容器に移す間、油売りはお客と話をすることで時間をつなぐ必要があったということです。

 

つまり、油売りが長い時間お客と雑談していたのは事実ですが、それは仕事を怠けているからではなく、当時の油の特徴から必要に応じて行っていたということになります。

しかし、その様子を傍から見ると、ダラダラと雑談しながら商売をしているように見えたことから、現在のような「仕事の最中に無駄話などをして怠けること」を意味する言葉として、「油を売る」という表現が生まれたのです。

 

なお、油売りが売っていた油については、髪用の油ではなく行灯の油であったという説もありますが、いずれにしろ、油が粘り気のあるものであった事が由来している事は変わりません。

 

ちなみに、少し余談になりますが、当時の油売りは、11時頃から16時までしか仕事をしていなかったという説があります。

というのも、夏の暑い時期などは特にそうなのですが、油は屋外の気温で膨張します

したがって、外気温が低い朝や夜に油を売るよりも、かさ増しができる昼間の暑い時間帯に売った方が同じ量でもより儲かるので、その時間帯だけ商売をしていたそうです。

どうせ同じ値段で売るなら、少しでも得をしたいと思うのは、現代の私たちと変わらないですね(笑)

 

なお、今でこそ生活の一部として当然のように使っている油ですが、江戸時代当時の油は大変貴重なものであり、主に貴族・豪族が使うものでした。

時代が変わり菜種油が量産できるようになるまでの間は、一般庶民にはなかなか手が届かないものだったそうです。

特に、天ぷらに代表されるように、食用として油が使われた料理は高級品だったようですね。

 

そのため、油を売る事を商売にしてしていた油問屋や、油の原材料を扱う種物の問屋は大儲けできた生業だったと言われています。

つまり、当時の人々からしたら油を売りという仕事は、お金持ちになれる羨ましい職業であったと言えるでしょう。

 

したがって、油売りの商人が当時の庶民から妬まれていたことも、「油を売る」という表現が悪い意味で使われるようになった事と、関係しているかもしれませんね。

そういった意味では、江戸時代の人々が羨ましがった油売りは、現代の私たちにとっては、同じ油売りでも、アラブなど中東の国の石油王に当てはまるのではないでしょうか(笑)

 

まあ冗談は置いておいて、このように日本人になじみのある由来を知ることで、その言葉への理解がより一層深まりますよね。

 

さて、語源を把握し「油を売る」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉への理解を深めていきましょう

油を売るの例文

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「油を売る」という表現は、下記の例文のような形で使う事ができます。

  1. 例文1.人と話すのが大好きな彼女は、どうしても「油を売って」しまう。
  2.  
  3. 例文2.「油を売る」ひまがあるのなら、こっちの仕事を手伝ってください。
  4.  
  5. 例文3.いつまでも「油を売ってない」で、そろそろ仕事を始めましょうよ。
  6.  
  7. 例文4.こんな遅くに帰ってくるなんて、君はどこで「油を売って」たんだ?
  8.  
  9. 例文5.こんな忙しい時に、隣の家で雑談して「油を売る」神経が信じられない。

慣用句には、ポジティブ又はネガティブのどちらか一方の意味で使うものと、どちらの意味でも使用できるものがあります。

そんな中、例文をご覧いただいて分かる様に、「油を売る」は基本的にネガティブな意味として使われる表現になります。

「油を売る」ことで、結果的に相手を迷惑をかけたり、不快に思わせたりするので当然ですね。

 

したがって、基本的に「油を売る」を使うシーンとしては、その行為に対する非難追求をする際に多く用いられるというのも、ポイントになります。

また一方で、「油を売る」事をしないように促したり注意したりするケースでもよく使われますね。

 

したがって、皆さんも「油を売った」ことが原因で、江戸時代の油のように粘り気のある嫌味を周囲からグチグチ言われないように、ご注意下さい(笑)

 

さて、続いては実際の会話例を通して、日常で「油を売る」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!

皆さんも、下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。

油を売るの会話例

大学同期のパンダさんとヒツジさんが、待ち合わせをしてるシーンです。

 

ヒツジさんお待たせ~。ごめんね遅れちゃって。

 

 

もう!来るの遅すぎ!今まで何してたの?3時間も遅刻だよ!

 

 

いやさ、予定通りの時間に家は出たんだよ。でも、その後パン子ちゃんとLINE電話で雑談して、コンビニで雑誌立ち読みして、〇〇でお茶しながらyoutube見てたんだよ。

 

 

いや、「油を売る」にも程があるでしょ!絶対遅刻せずに来れたからね!

 

 

いかがでしょうか?どんな言葉が入りましたか?

この〇〇に入る言葉は、『スタバ』『マック』などですかね(笑)

遅刻魔の遅刻癖ってホント直らないですし、彼らはそもそも直す気がないですよね(笑)

 

さて、続いては「油を売る」の類語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう

 

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油を売るの類語

油を売る04

「油を売る」には、下記のような類語が存在します。

  1. 「道草を食う」
    「目的以外のことをする」「途中で時間がかかる」という意味を持つ類語で、馬が道に生える草を食べながらゆっくり進む為に一向に目的地に到着しないことを例えています。

なお、慣用句ではありませんが、「寄り道をする」や「横道にそれる」なども「油を売る」の類語と言えるでしょう。

 

また、「油を売る」の対義語としての慣用句は存在しませんが、対照的な状況からイメージできる言葉としては、「予定通り」「無駄がない」「スムーズ」など、脇道に逸れることなく目的に向かって真っすぐ進む姿勢を表す表現が、挙げられるでしょう。

 

さて、ここまできたら「油を売る」の完全制覇までもう一歩です!

極めつけとして「油を売る」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!

油を売るの英語訳

英語で「油を売る」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。

1.shoot the breeze

ややスラング的なフレーズですが、「無駄話をする」「時間を潰す目的にお喋りをする」という意味の表現です。

2.waste

「浪費をする」という意味をもつ動詞で、「waste time」で「時間をつぶす」「道草をする」という表現になります。

3.loaf around

「ゴロゴロ過ごす」「ぶらぶらする」「油を売る」という意味ですね。

それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、この慣用句を完全にマスターしましょう!

なお、まとめの最後には、皆さんの役に立つちょっとしたオトク情報もプレゼントしてますよ♪

 

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まとめ

油を売る05

いかがでしたか?「油を売る」の意味はしっかり理解できたでしょうか?

 

ご理解いただたように、「油を売る」は「無駄話などにより仕事を怠ける様子」を指していますが、一方で最近は無駄話に代表されるような「雑談力」が大切だとも言われますよね?

実際、仕事でもプライベートでも、何かしらのコミュニケーションする際には「雑談力」があって困ることはないでしょう。

 

ということで、この記事の最後に、皆さんが雑談上手になれる一冊をご紹介させて頂きます!

この本を読むことで、あなたもきっと、雑談好きになり会話する事がどんどん楽しくなりますよ!

 

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