誰しも一度は聞いた事のある「頭が上がらない」という表現ですが、その正しい意味はご存じでしょうか?
また、この慣用句は「頭が下がる」という似て非なるニュアンスを持つ類語が存在するので、余計に意味を混同してしまいがちです。
ということで今回は、例文や類語も参考に「頭が下がる」との違いも説明しつつ、楽しみながら「頭が上がらない」の意味を理解できるよう解説致します!
頭が上がらないの意味
それでは早速、「頭が上がらない」の意味を見ていきましょう。
「頭が上がらない」の意味は、「相手の権力や力に圧倒されたり、負い目があったりすることで、対等に振る舞えない」という意味です。
これをもう少し別の言葉で言えば、「相手が非常に強い力を持っているために、絶対に逆らえない」とも言い換えられますね。
したがって、自分より立場が上の上司や先輩、権威を持っている組織の長などに対して用いる事が多くなります。
イメージ的には、力を持つ相手に対し、言いなりになっているような感じですね。
言い換えれば、相手との間に圧倒的な上下関係があるので、その人に意見したり反論したりする事ができずに、常に腰を低くしへこへこしながら、その人物に従っている場合が当てはまるでしょう。
その一方で、相手に罪悪感を感じていたり、隠し事があったりするなどして、負い目や引け目を感じている際にも、「頭が上がらない」という表現を使うことができます。
こちらの場合のポイントは、相手との元々の関係性の上下は関係していないという点ですね。
別の言葉で言えば、それまでは相手と対等以上の関係性だったにも関わらず、何かしらの原因によりその態度を変えざるを得なくなる時に当てはまります。
分かりやすい事例としては、ミスをして迷惑をかけた時や、嘘がバレた時、あるいは禁止されているにも関わらずそれを無視したりした時など、罪悪感などから萎縮している状況が当てはまります。
要するに、相手に怒られるような事をしたり、明らかに迷惑をかけた際に、申し訳なさから縮こまってしまうイメージですね。
つまり両方のパターンをまとめると、もともと自分より力を持つ相手や、何かしらの理由で自分の立ち位置が低くなることで相対的に立場が上になった相手に対して、対等に振舞えなくなる様子を表す際に、「頭が上がらない」という表現を使う事ができるという事です。
したがって、大きく分けると「頭が上がらない」に対象は、下記の二つのパターンに整理すると分かりやすいでしょう。
1.圧倒的な力関係がある相手
2.負い目や引け目を感じている相手
上記に当てはまる関係性を持つ相手に対して、自分がへりくだって対等に振舞えない際は「頭が上がらない」という表現を用いるといいですね。
なお、少し余談になりますが、「頭が上がらない」以外にも、「頭」という言葉を使う慣用句は意外と多いので、せっかくなのでこの機会にご紹介しますね。
皆さんは、どれだけ知っているでしょうか?
- 「頭を抱える」…どうすればよいかわからず困ること
- 「頭が低い」…他者に対し丁寧な態度を取ること
- 「頭が痛い」…懸念点や心配事などで思い悩む様子のこと
- 「頭が固い」…頑固で融通が利かないこと
- 「頭が切れる」…頭の働き・回転が早いこと
- 「頭をかく」…照れている様子や迷っている際に頭に手をやる仕草のこと
さて、このように「頭」を使う慣用句は意外にも多いですが、いずれもよく使う表現なので、これを機に改めて整理し把握しておくと良いでしょう。
とはいえ、今回のメインテーマは「頭が上がらない」なので、他にも覚えることが多すぎて「頭を抱えて」しまわないように、ご注意ください(笑)
さて、ここまでで「頭が上がらない」の意味は、おおむね理解できましたか?
そこで続いては、冒頭でも触れた「頭が上がらない」と「頭が下がる」の違いを見てきましょう。
両者は、言葉のイメージが似ているので非常に紛らわしいのですが、実際はそのニュアンスが全く違っているので、使い間違えて相手を不快にさせない為にも、しっかり理解しておきましょう!
頭が上がらないと頭が下がるの違い
「頭が上がらない」と、よく混同されがちな表現である「頭が下がる」という慣用句。
しかし、先ほども述べたように、それぞれが持つ意味合いは異なっているので、しっかり整理しておきましょう。
まず「頭が上がらない」の意味ですが、こちらは先ほども説明した通り「力関係や負い目によって、相手と対等な立場で振る舞えない」という意味合いでしたね。
イメージとしては、罪悪感や負い目から恐縮して萎縮している状況でした。
そして一方で「頭が下がる」という表現は、「感心する」「尊敬する」という意味合いを持っています。
言い換えれば、「頭が下がる」の場合は、相手の行動などに対する賞賛の気持ちを表す場合に、使う表現という事です。
つまり、「頭が上がらない」と「頭が下がる」は、「相手の方が立場が上になっている」状況は共通していますが、その心情が違うのです。
「頭が上がらない」際の心情は「罪悪感」や「負い目」ですが、「頭が下がる」の気持ちとしては「敬服」「尊敬」という心情から来ています。
もっと分かりやすく言えば、頭を下げる理由が「ごめんなさい」であるのが「頭が上がらない」で、その理由が「ありがとう」なのが「頭が下がる」ということになります。
要するに、相手に対する心情によって、両者を区別して使う必要があるという事ですね。
覚えやすいイメージとしては、土下座した頭を上げようとしないのが「頭が上がらない」で、感謝の気持ちからペコリとお辞儀するのが「頭が下がる」と想像してみると良いかもしれません(笑)
いずれにしろ、このように「頭が上がらない」と「頭が下がる」は似て非なる背景を持つ表現なので、相手に対して失礼にならないよう、その違いをしっかり把握して、適切に使い分けができるようにしましょうね!
むしろ、これを機会に改めて「頭が下がる」との違いを整理したことで、より「頭が上がらない」の意味が明確になったのではないでしょうか?
さて、ということで続いては、「頭が上がらない」という表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉への理解を深めていきましょう!
頭が上がらないの例文
「頭が上がらない」という表現は、下記の例文のような形で使う事ができます。
- 例文1.浮気がバレた父は、一生母に「頭が上がらない」だろう。
- 例文2.私が「頭が上がらない」ほど尊敬する人は、祖母だけだ。
- 例文3.世界的に有名な社長を目の前にして、全く「頭が上がらない」。
- 例文4.本来は「頭が上がらない」はずの上司に向かって、つい反論をしてしまった。
- 例文5.仕事をサボっているのが発覚した彼は、しばらく店長に「頭が上がらなかった」。
- 例文6.学生時代に迷惑をかけた先生には、卒業して十年たった今でも「頭が上がらない」。
慣用句には、ポジティブ又はネガティブのどちらか一方の意味で使うものと、どちらの意味でも使用できるものがあります。
そんな中、例文をご覧いただいて分かる様に「頭が上がらない」は、その理由に応じてポジティブ・ネガティブどちらの意味合いでも使われる表現になります。
「頭が上がらない」理由が、失敗をして迷惑をかけるなど、相手に引け目や負い目を感じている場合は、ネガティブな意味として使います。
その一方で、尊敬や畏敬の念を抱く相手に対して「頭が上がらない」際には、ポジティブな意味合いで使う事ができますね。
とはいえ、前者のような罪悪感から「頭が上がらない」というようなシーンは、できるだけ避けたいものですね(笑)
さて、続いては実際の会話例を通して、日常で「頭が上がらない」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!
皆さんも下記の会話例のヒツジさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてください!
頭が上がらないの会話例
大学同期のパンダさんとヒツジさんの、1限目の授業終了時のやりとりです。
ヤバい!ボクこの後バイト入っているから、パン太郎教授の講義出れないや!
え~また?しょうがないな。いつも通り〇〇しといてあげるよ。
ありがと!いや~、ヒツジさんには毎度「頭が上がらない」ね。
いや、パンダさん絶対口だけでしょ!留年しても知らないからね(笑)!
いかがでしょうか?どんな言葉が入りましたか?
この〇〇に入る言葉は、『代筆』ですね(笑)
皆さんも、学生時代にこういう友達が一人や二人いましたよね?(笑)
むしろ、自分が代筆頼んだり、テスト前にノートを見せてもらう側だったでしょうか?(笑)
いずれにしろ、このようなシーンは大学時代を思い出す、懐かしい「あるある」風景ですよね。
さて、続いては「頭が上がらない」の類語を知ることで、この慣用句の輪郭をより鮮明にしていきましょう!
頭が上がらないの類語
「頭が上がらない」には、下記のような類語が存在します。
- 1.「言いなりになる」
- 「相手の言うことに対して逆らえない」という点で類語と言えるでしょう。
- 2.「恐縮する」
- 「恐ろしくて身が縮む」や「身が縮むほど恐れ入る」という意味での類語になります。
- 3.「敬服する」
- 「相手を尊敬して従うさま」「関心する様子」を表す意味での類語です。
なお、「頭が上がらない」の対義語としての慣用句は存在しませんが、対照的な状況からイメージできる言葉としては、「傲慢」「高慢」といった、偉そうに振舞うことを意味する言葉や、「開き直る」「逆上する」「反論する」など、ミスや失敗に対し反省していない様子を表す言葉が当てはまるでしょう。
なお、明らかに自分に非があるのにそれを認めないことは、結果的に火に油を注ぐだけなので、その際にはソッコーで素直に認めましょうね(笑)
さて、ここまできたら「頭が上がらない」の完全制覇までもう一歩です!
極めつけとして「頭が上がらない」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!
頭が上がらないの英語訳
英語で「頭が上がらない」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。
1.no match for
直訳すると「試合にならない」を意味しますが、「対等な立場にない」ことも意味することから、「頭が上がらない」という表現でも使うことができます。
2.be indebted to
「恩義がある」を意味し、「頭が上がらない」という意味合いでも使うことができます。
それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、この慣用句を完全にマスターしましょう!
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まとめ
いかがでしたか?「頭が上がらない」の意味はしっかり理解できたでしょうか?
ここまでご覧いただければ分かるように、相手に対する尊敬の念から「頭が上がらない」というのは、非常に好ましい関係性ですよね。
そして、その背景には相手に対する感謝の気持ちが欠かせません。
むしろ、負い目や罪悪感で「頭が上がらない」時にも、相手に対する感謝があることで、素直に非を認められるのではないでしょうか?
ということで、この記事の最後に、皆さんが感謝をする事で人生が好転できるようになる一冊をご紹介させて頂きます!
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