手に余るの意味とは?例文・類語・語源・英語訳なども詳しく解説!

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手に余るの意味

皆さん一度は聞いた事のある「手に余る」という表現ですが、その正しい意味はご存じでしょうか?

実はこの慣用句、「身に余る」や「目に余る」という似たような表現があるので、意外とその意味を間違えている方が多い言葉なのです。

ということで今回は、例文類語も参考にしつつ、楽しみながら「手に余る」の意味を理解できるよう解説致します!

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手に余るの意味

それでは早速、「手に余る」の意味を見ていきましょう。

 

「手に余る」の意味は、「物事が自分の能力を超えていて対処できないこと」という意味を持つ表現になります。

また、そこから転じて「どうしてよいか分からない状態」という意味合いでも使われます。

 

分かりやすいイメージとしては、文字通り「手で持ちきれないほど量が多い」状態を思い描いていただくと良いかと思います。

すでに両手いっぱいの持ち物を持っている状況で、更に追加で物を持とうとしている状況であり、すなわち、自分の裁量以上の力を求められて対応できない状況ですね。

 

もっと簡単に言えば、いわゆる「キャパオーバー」の状態と言えるでしょう。

自身のキャパシティーを超えているので、正しく処置ができない時に用いられる表現になります。

 

そういった意味では、単純に能力そのものが足りていない際に使えるのはもちろん、時間、お金、手段など、不足している原因が何であれ、現時点の自分では問題が解決できない時は、この慣用句を使うことができますね。

 

皆さんも、仕事やプライベートで、自分の出来る範囲以上の成果を求められて、焦ったり困ったりした事はありますよね?

その時の状況をイメージして頂くと分かりやすいですが、「手に余る」状況に陥った心情としては、基本的に困っていたり戸惑っていたり不安になっていることが多いです。

 

また、いわゆる「テンパっている」という、焦っているような状態も当てはまりますね。

いずれにしろ、自分の許容量以上のタスクを与えられて当惑している状態で「手に余る」という表現は使える、と理解しておくとよいでしょう。

 

覚えやすいイメージとしては、学期末に大量の持ち物をまとめて持って帰る小学生を思い出して頂くと、良いかなと思います(笑)

 

さて、「手に余る」の意味が概ね理解できたところで、続いては冒頭でも触れた「手に余る」と混同されがちな、「身に余る」と「目に余る」という言葉との意味の違いを見てみましょう。

こういった類似表現と比較することで、「手に余る」の意味合いへの理解が更に深まりますよ!

身に余る・目に余るとの違い

手に余るの目に余るとの違い

 

さて、皆さんは、「手に余る」と「身に余る」と「目に余る」という言葉の意味の違いを子供に聞かれたとしたら、その説明をスマートにできますか?

いずれも似たような表現ですが、それぞれの意味は微妙に違うので、これを機にしっかりと整理しましょう。

 

まず、「身に余る」の意味ですが、実はその意味は二種類あります。

一つ目の意味は、「与えられた仕事・役割が自分の身分以上で処理できないこと」を表しています。

つまり、こちらの意味で使うときは、「手に余る」と同義語と捉える事ができますね。

しかし、実は「身に余る」という言葉を使う際には、もう一つの方の別の意味で用いることが圧倒的に多くなっています。

 

そのもう一つの意味とは、「待遇や処遇が、自分の身分を超えて良すぎること」というニュアンスで使われるケースです。

これはよく、「身に余る光栄です」「身に余る大役です」というような表現で使われるので、皆さんも聞いたことがありますよね?

こちらの意味で使うと、「自分の能力以上で対処できない」という意味とは異なっているので、「手に余る」と同義語とは言えません

なお、この場合は、「身に余る」という言葉の背景に「謙遜」「恐縮」「申し訳なさ」といったような心情があるのもポイントですね。

 

いずれにしろ、「身に余る」をこのような「処遇が良すぎること」という意味で使う際は、意味合いも心情も「手に余る」とは全く違うという事になります。

つまり、「身に余る」という表現は、使い方によって「手に余る」と同じ意味を指したり、そうでなかったりするということです。

 

したがって、「身に余る」という表現を使う際はどちらの意味で使うかに気を付け、逆に相手が「身に余る」を使っている際はどちらの意味で使っているのかを、しっかり把握するようにしましょう。

 

ただし、そうは言っても「身に余る」という表現は、前述したように「役割が自分の身分以上で処理できないこと」という一つ目の意味で使う事はあまりないので、個人的には、下記のように整理して覚えると良いと思います。

 

「手に余る」=「自分の能力以上で対処できないこと」

「身に余る」=「自分の立場に比べ扱いが良すぎること」

 

つまり結論としては、誤解を招く原因にもなるので、「身に余る」という表現を「手に余る」の言い換えとして積極的に使うのは控えたほうがいいということですね。

 

さて、「手に余る」と「身に余る」の整理ができたところで、続いては「手に余る」のもう一つの類似表現のである「目に余る」という表現についてです。

なお、こちらは「身に余る」ほど分かりにくい違いはないので、サラッと理解することが出来ますよ。

 

まず、「目に余る」の意味ですが、その意味とは「程度がひどく見過ごせないこと」「一目では見渡せないほどに多いこと」という、二つの意味を持ちますが、基本的には一つ目の意味で使われることがほとんどです。

 

一見すると、量の多さを表しているので「手に余る」と近しい意味にも感じられますが、「目に余る」には「達成が難しい」とするニュアンスは含んでいません

例文としては、『君の横柄な態度は「目に余る」ものがある』といったような形で用いることが多いですね。

 

また目に余る」を使う心情としては、「怒り」「不信感」などを伴い、相手を注意をしたり否定したりするシーンで使用されることが多くなります。

 

つまり、例文を見て頂いても分かる様に、「手に余る」と「目に余る」は同義語とは言えないということです。

なので、それぞれの違いは下記のように覚えるとよいでしょう。

 

「手に余る」=「自分の能力以上で対処できないこと」

「目に余る」=「度が過ぎていて見過ごせないこと」

 

 

さて、以上で「手に余る」「身に余る」「目に余る」の解説は終わりですが、それぞれの違いは理解できたでしょうか?

ここまでの説明を聞いたことでむしろ混乱し、理解ができず「手に余る」状況にはなっていないですよね?←冗談です(笑)

 

真面目な話、このように日常で耳にすることは多いものの、改めて意味の違いを聞かれると正しく説明できない言葉は意外と多いので、これを機にしっかり整理しましょうね!

 

さて、「手に余る」の意味の理解がだいぶ進んだところで、続いてはこの言葉の語源も把握することで、理解をさらに深めてみましょう!

むしろこの表現は、その語源を把握することで意味の理解がより一層進み、結果として記憶の定着にも非常に役に立つという側面もある言葉です。

 

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手に余るの語源

手に余るの語源

 

結論から言うと、「手に余る」の語源となったのは、文字通り何かを両手ですくった際に手からこぼれてしまうほど量が多い状況を比喩表現に使ったことから来ています。

 

ただし、厳密に言うと、これは「手から溢れてしまっている」状態を示すというよりは、既に両手が一杯で塞がってしまっている状況を指しています。

つまり、「溢れていること」ではなく、「満杯になっていること」によって、対処ができないという事ですね。

 

すでにキャパがいっぱいなので、これ以上入れることが出来ないことから転じて、それ以上求めても「解決できない」「達成不可能」という状態を表現するようになったと言われています。

 

さて、ということで、語源を把握し「手に余る」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう

ここまでの説明を聞いた皆さんは、どのような例文が思いつきますか?

手に余るの例文

手に余るの例文

「手に余る」という表現は、下記の例文のような形で使う事ができます。

  1. 例文1.この案件は私の実力から考えると「手に余る」仕事だ。
  2.  
  3. 例文2.最近の子供は非常にませているので、大人の「手に余る」。
  4.  
  5. 例文3.これは流石の私でも、「手に余る」ほどの家事の量である。
  6.  
  7. 例文4.「手に余る」業務に押しつぶされ、完全に再起不能になった。
  8.  
  9. 例文5.あの二人の喧嘩の仲裁をするなんて、私には「手に余ります」。
  10.  
  11. 例文6.夫からの多大な要求に「手に余った」彼女は、ついに離婚を申し出た。

慣用句には、ポジティブ又はネガティブのどちらか一方の意味で使うものと、どちらの意味でも使用できるものがあります。

 

そんな中、例文をご覧いただいて分かる様に「手に余る」は、基本的にネガティブな意味合いで使われる表現になります。

「手に余る」状況というのは、ストレスが過度にかかる状態であると言えるので、当然と言えば当然ですね。

 

なお、例文にもあるように「手に余る」状態に陥る原因としては、仕事・作業・人などが一般的になります。

逆に言えば、手が足りていないそのような状況下では、それこそ「猫の手も借りたい」心境と言えるでしょう(笑)

 

さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「手に余る」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!

手に余るの会話例

下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみましょう

 

どうしよう、ヒツジさん!家事をサボりすぎて、家が完全に〇〇だ!

 

 

うわ!何この部屋!散らかりすぎて、足の踏み場もないじゃない!変な匂いもするし、ヒドい有様!

 

 

掃除しなきゃとは思ってたんだけど、なかなか行動に移せなくて…一緒に片付けてくれない?

 

 

確かにボクは家事代行のプロだけど、この汚れ具合は流石に「手に余る」よ!

 

 

いかがでしょうか?どんな言葉が入りましたか?

この〇〇に入る言葉は、『ゴミ屋敷』などですかね。

 

さて、ということで、パンダさん達のやり取りを見て「手に余る」という表現を実際に使うイメージがついたところで、続いてはその類語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう

皆さんも、パッと思いつく類語がありませんか?

手に余るの類語

手に余るの類語

「手に余る」には、下記のような類語が存在します。

  1. 1.「手に負えない」
    「手に余る」と同じ「手」という漢字を使った表現で、「自分の力では扱いきれない状態である」という意味の類語になります。
    【例文】この案件は私には「手に負えない」。
  2.  
  3. 2.「力不足」
    「力が足りないことで、与えられた役割を果たせないこと」を意味する類語になります。
    【例文】私の「力不足」で目標未達で終わった。

なお、「手に余る」の対義語としては、「自分の能力に対し簡単すぎること」という意味を持っている表現である、「役不足」「取るに足らない」という言葉が挙げられるでしょう。

 

ちなみに余談になりますが、ここまで解説させて頂いている私としては、今までの説明が皆さんにとって「取るに足らない」内容になっていないことを、願うばかりです(笑)

 

さて、ここまできたら「手に余る」の完全制覇までもう一歩です!

極めつけとして「手に余る」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!

手に余るの英語訳

英語で「手に余る」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。

1.unmanageable
「始末に困る」「手に余る」という意味を持つ表現になります。

2.beyond me
「超える」という意味の「beyond」を使った「手に余る」という表現ですね。

3.too much for me
「多すぎる」という意味の「手に余る」の英語表現です。

それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、この慣用句を完全にマスターしましょう!

なお、まとめの最後には、皆さんの役に立つちょっとしたオトク情報もプレゼントしてますよ♪

 

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まとめ

手に余るのまとめ

いかがでしたか?「手に余る」の意味はしっかり理解できたでしょうか?

ここまでご覧いただければ分かるように、「手に余る」状況というのは、自分が大変なのはもちろん、相手にも迷惑をかけてしまうことに繋がりますね。

そういった意味では、自分のキャパを正しく理解し、常に目の前の物事に適切な対処ができるようになりたいものです。

しかし、そうは言えど、周囲との関りの中でいつでも予定通りやるべき事を終わらせるのは、一筋縄ではいかないものですよね。

 

ということで、この記事の最後に、皆さんが「手に余る」状況に陥らずに済む一冊をご紹介させて頂きます!

この本を読むことで、あなたも日々の仕事を計画通りスムーズにこなせるようになりますよ!

 

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