皆さんご存じのように日本には多くのことわざがありますが、同じ意味を持つ英語表現がたくさん存在するのは知っていましたか?
しかも、同じような意味にも関わらず違う比喩表現を使っており、そこに文化の違いが表れているので、豆知識として知るだけでもとても面白いんです!
ということで、今回は、日本のことわざと同様の英語表現の中から、厳選した34個のことわざをまとめてみました!
1. 早起きは三文の徳
早起きをすれば何かしらの良いことがある
英語:The early bird catches the worm.
和訳:早起きする鳥が餌を捕まえることができる
これと同じ意味で、「The cow that’s first up, gets the first of the dew」=「最初に目覚めた牛が最初の夜露を飲むことができる」という表現もあります。
2. 雨降って地固まる
嫌なことの後には必ず良いことがある(揉め事の後には逆に安定した状態になる)
英語: After rain comes fair weather.
和訳:雨の後には晴れが来る
なお、同様の英語表現に、「After a storm comes a calm」=「嵐の後には静けさが来る」という表現もありますよ。
3. 怪我の功名(禍を転じて福と為す)
悪いことが結果的に良いことに繋がること
英語:The falling-out of lovers is a renewing of love.
和訳:恋人の喧嘩は、二人の愛を強くする
「I love you!」と堂々と愛情表現できる英語圏の人らしい、ロマンチックでお洒落な表現ですね(笑)
4. 弘法筆を選ばず
有能な人物にとっては、道具自体の良し悪しは関係ない
英語: The cunning mason works with any stone.
和訳:熟練している石工職人は、どんな石であっても良い仕事をする
「書道の達人」と「石工の達人」というチョイスの違いに、それぞれの文化を感じることができますね。
5. 石橋を叩いて渡る
用心の上に、更に用心を重ねること
英語:Hear twice before you speak once.
和訳:話をする前に二回聞きなさい
ことわざの具体例が「会話」に関するものであるという点に、日本との違いが表れていますね。
6. 頭隠して尻隠さず
欠点の一部だけ隠し、全体までは隠せていない
英語:The foolish ostrich buries his head in the sand and thinks he is not seen.
和訳:愚かなダチョウは、頭を砂にうずめて隠れていると思っている
ダチョウという具体的な動物を選ぶ点は日本語と違いますが、「頭とお尻」を例えに使っている点は共通していますね。
7. 一石二鳥
一つの行いで二つの利益を得る
英語:Kill two birds with one stone.
和訳:一つの石で二匹の鳥を落とす
実は、あまり知られていませんが、この表現自体がもともと英語由来のことわざだったのです。そう考えると、農耕文化であった日本と狩猟文化であった西洋の差が感じられますね。
8. 郷に入っては郷に従え
新たな場所・組織に入ったら、そこの決まり事・習慣に従うほうがよい
英語:When in Rome, do as the Romans do.
和訳:ローマでは、ローマ人に倣え
ローマという巨大帝国からの歴史の流れの影響を感じる、英語ならではの表現ですね。
9. 類は友を呼ぶ
似たような人々が自然と集まる
英語:Birds of a feather flock together.
和訳:同種の鳥たちは群をつくる
「鳥」という具体例を使っているところが日本とは違いますね。欧米に生息する鳥は日本の鳥よりも群れを成す種類が多いのでしょうか?
10. 船頭多くして船山に上る
指図する人が多いとまとまらないので、かえって失敗する
英語:Too many cooks spoil the broth.
和訳:コックが多すぎると、逆にスープがまずくなる
船旅に例えるか料理に例えるかの違いが見て取れますね。なお、英語訳の例えを日本風にアレンジすれば、「板前が多すぎると味噌汁がまずくなる」になるのではないでしょうか(笑)
11. 覆水盆に返らず
一度起こった事は二度と元に戻らない
英語:There is no use crying over spilt milk.
和訳:ミルクをこぼした事を嘆いても仕方ない
「ミルク」という例えがまさに英語ならでは言えますよね。
12. 思い立ったが吉日(善は急げ)
物事を始めるなら直ちに着手するべきである
英語:Make hay while the sun shines.
和訳:日が出ている内に干し草を作れ
先ほどの「覆水盆に返らず」の「ミルク」と同様に、「干し草」という例えを用いているところに、英語の文化を感じますね。
13. 触らぬ神に崇りなし(当たらぬ蜂には刺されぬ )
関わりを持たなければ、災いが降りかかることはない
英語:Let sleeping dogs lie.
和訳:眠っている犬はそのままにしておこう
「蜂」と「犬」という違う生物を用いている点が面白いですね。なお、個人的には、この表現に「犬」という例えに使った背景には「ケルベロス」の影響があると思っています(笑)
14. 取らぬ狸の皮算用
不確かなものを当てにし計画を立てること
英語:Don’t count your chickens before they are hatched.
和訳:卵が孵る前に、ひよこの数を数えたりするな
「狸」と「鶏」という違いに、双方の食文化の違いがくっきり表れている面白いことわざですね。
15. ただより高いものはない
無料のものは後になってそれ以上に高い代償を払う
英語:There’s no such thing as a free lunch.
和訳:無料の昼食など存在しない
「ハニートラップ」という言葉もあるように、お金に限らずに「都合の良すぎる話」や「甘い誘惑」へ警告が必要なのは、人種は問わないようですね(笑)
16. 光陰矢の如し
時間が過ぎるのは、とても早いものである
英語:Time flies like an arrow.
和訳:時間は矢のごとく飛んでいく
「速度が早い」という例えに、同じ「矢」という事例が使われているのは面白い偶然ですね。つまりは、昔から世界中において戦争が繰り返されてきた悲しい歴史を見て取ることもできそうですね…。
17. 笑う門には福来たる
いつもにこやかに笑う人の家には自然と幸福が舞い込む
英語:Fortune comes in at the merry gate.
和訳:幸福は愉快な門からやって来る
なお、同じようなことわざに「Laugh and be fat」=「笑って太りなさい」という表現もあります。これはダイエット中の人にとっては、複雑な気持ちになる例えですね(笑)
18. 終わり良ければ全て良し
物事は結末さえ良ければ、発端や過程が悪くても構わない
英語:All is well that ends well.
和訳:終わり良ければ全て良し
日本でも有名なイギリスの劇作家「シェイクスピア」の戯曲のタイトルが由来とされていおり、元々は欧米文化から伝わったことわざで、日本古来の表現ではありません。
19. 習うより慣れよ
他者から口頭で教えてもらうより、実際に自分で行動して覚える方が良い
英語:Practice makes perfect.
和訳:練習が完璧な結果を作る
いわゆる「情報化社会」と言われ、膨大な情報が簡単に手に入るようになった現代においては、なおさら深く心に刺さることわざと言えそうですね。
20. 言うは易く行うは難し
口で言うのは簡単だが、実際に実行するのは難しい
英語:Easier said than done.
和訳:言う事はやる事よりも簡単だ
日本語と全く同じ意味を持つ同様表現が英語にもあるのは面白いですね。つまり、口先だけの人がそれだけ多く世界に溢れているのかもしれません(笑)
21. 失敗は成功のもと
失敗を活かすことで成功に繋がる
英語:Failure teaches success.
和訳:失敗は成功を教えてくれる
双方ともほぼ同じ意味のことわざですね。怖がりな私たち人間にとって「失敗を恐れるな」というメッセージは世界共通で必要なのでしょう(笑)
22. 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
努力を続ければ大きな成果が出せる
英語:Constant dripping wears away the stone.
和訳:小さい雫でも何度も落ち続けることで石を割る
「雨だれ」と「水滴」という違いはありますが、基本的には両方とも似たような例えを用いていることわざですね。
23. 塵も積もれば山となる
小さな努力の積み重ねが大きな成功に繋がる
英語:Many drops make a shower.
和訳:たくさんの水滴が集まることでシャワーになる
先ほどの「雨垂れ石を穿つ」にも英語表現がもある上に、ギリシャにもこれと似たようなことわざがあるという点でも、「継続することの重要さ」は世界共通と言えそうですね。
24. ペンは剣よりも強し
言論・情報伝達は、武力よりも強い力を持つ
英語:The pen is mightier than the sword.
和訳:ペンの持つ力は剣よりも強力である
イギリスの作家である「エドワード・ブルワー=リットン」が残したとされる名言ですが、このことわざ自体がもともと英語に由来していたのです。
25. 多芸は無芸(器用貧乏)
中途半端に色々な物事に手をつけることは、結局は何もしていないことと同じ
英語:Jack of all trades, master of none.
和訳:何でも屋は抜きん出るものがない
「Jack」という表現は、あくまで男性一般の代名詞として使われているだけです。日本で言うと「太郎」のようなものですが、その名前を持つ本人にとっては迷惑な表現ですね(笑)
26. 備えあれば憂いなし
普段から準備をしておけば、何かあったときも心配しなくて良い
英語:Hope for the best, but prepare for the worst.
和訳:最善を望んで、最悪に備えなさい
楽観視せずに準備を怠らない慎重な姿勢は、世界共通で大事とされている態度なのですね。
27. 百聞は一見に如かず
どれだけ話を聞こうが、実際に目で見ることには敵わない
英語:A picture is worth a thousand words.
和訳:一枚の絵というのは、千個の言葉と同じ価値を持つ
「千個の言葉」と「一枚の絵」という部分に日本語訳との違いが表れていますね。なお、同様の意味で「Seeing is believing」という表現もあります。
28. 隣の芝生は青い
他人のものは何であっても良いものの見える
英語:The grass is always greener on the other side
和訳:向こう側の芝生は、いつでもより一層青い
あまり知られていませんが、実はこのことわざも英語由来の表現なのです。確かに考えてみれば、 日本にも昔から芝はあるものの苔の方が芝よりも文化的な影響は濃く、一方で西洋文化と芝の関係性はとても強い印象がありますよね。
29. 悪銭身につかず
不正な手段で手にしたお金はすぐになくなる
英語:Soon gotten soon spent.
和訳:早く儲けたお金はすぐに無くなってしまう.
お金に関して悪事を注意する格言は世界共通なのですね。逆に言えば、ふっと魔が差して過ちを犯してしまう可能性も、人種は問わないのでしょう(笑)
30. 虎穴に入らずんば虎子を得ず
危険な道に挑戦しなければ、大きな成功は手に入らない
英語:No pain, no gain.
和訳:痛みなくして得られるものなどない
英語表現の場合は、「pain(ペイン)」と「gain(ゲイン)」という韻を踏んでいる点も、見逃せないポイントでしょう。
31. 三人寄れば文殊の知恵
凡人でも三人集まれば優れた知恵が出てくる
英語:Two heads are better than one.
和訳:一人よりも二人の方が良い
具体的な人数にも両者の違いがありますが、それ以外にも、日本語は「知恵」という事柄に限定する一方で、英語ではより幅広い意味合いを持っています。
32. 若い時の苦労は買ってでもせよ
若い時の苦労は将来役立つので、自ら求めてでもした方が良い
英語:Experience must be bought.
和訳:経験は買わなければならない
この言葉の意味は、むしろ大人になってから痛感するものですよね…(笑)
33. 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
あるものを憎むとそれと関連するものまで憎くなる
英語:Love me, love my dog.
和訳:私を愛するなら、私の犬まで愛して
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは反対のアプローチですが、意味は同じと言えるでしょう。「坊主が憎い!」と「私を愛して!」という表現の違いに、双方の文化の違いが見受けられますね(笑)
34. 残り物には福がある
欲深い人よりも、人と争わずに遠慮深い人にこそ幸運がある
英語:Good things come to those who wait.
和訳:待つ人には良い事が起こる
「最後に余ったものに価値がある」とも言える表現で、この記事の最後に紹介するのにピッタリのことわざですね!(笑)
まとめ
さて、ということで、英語訳が存在する日本のことわざを一挙に紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
ご覧いただいたように、同じ意味のことわざでもお互いの文化の違いが表れているのは、とても面白かったですね!
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