世界各国には、その国特有のことわざがありますが、もちろんドイツにも長きに渡ってドイツに住む人々に愛用されてきたことわざがたくさんあるのです。
その中には、ソーセージやビールを例えに使ったドイツらしいことわざもあれば、比喩表現が面白かったり人生の教訓として為になることわざもたくさんあります。
ということで、今回は、知るだけで楽しめるものから、座右の銘にしたくなるくらい共感できるものまで、幅広いドイツのことわざを紹介致しますね!
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目次
例えが面白いことわざ
・「空腹というのは最高の料理人である」
Hunger ist der beste Koch.
日本でも「空腹は最大の調味料」と言ったりしますが、ドイツでは調味料ではなく料理人というたとえを用いて空腹である状態を称えているのが面白いですね。
・「リンゴはその木から遠い場所には落ちない」
Der Apfel fällt nicht weit vom Stamm.
日本の「蛙の子は蛙」ということわざに相当する表現で、子供の性格や資質というは親に類似するものであるという意味になりますが、リンゴの実が落ちる様子を例えに用いています。
・「ズボンのような上着」
Jacke wie Hose.
「目糞鼻糞を笑う」という日本語表現と同じような意味を持つドイツのことわざになりますが、ズボンのような上着をイメージするとより一層滑稽な様子が伝わってきますね。
・「まだ産まれてない卵を気にしてはいけない」
Kümmere dich nicht um ungelegte Eier.
不確定な希望だけを頼りに楽観的に計画を立てることを意味しており、日本語で言う「取らぬ狸の皮算用」と同義語の表現と言えますが、卵で例えるあたりが面白いですね。
・「紙はガマン強い」
Papier ist geduldig.
紙はどんな事を書かれても我慢するという意味から転じて、文字として印刷されたり文章化して書かれたものだからといって、その内容が真実であるとは限らないので注意が必要であるというニュアンスを持っています。
・「火傷した子供は炎を避ける」
Gebranntes Kind scheut das Feuer.
直訳から意味が転じて、痛い目を見た人はそれにより慎重になるという意味で用いられることわざになります。
・「四つの瞳は二つの瞳よりも多くのものを見ることができる」
Vier Augen sehen mehr als zwei.
日本のことわざで言うと「三人よれば文殊の知恵」に近い表現で、一人ではなく皆で力を合わせれば良い結果が得られるという意味合いですが、瞳の数で比喩表現するとよりイメージしやすいですね。
・「悪い知らせを伝える使者は後になって訪れる」
Der hinkende Bote kommt hinterher.
良い事だけが続くことはないという意味を持つことわざになりますが、このドイツ語表現を聞くと不幸なニュースを持って近づいてくる死神の様な姿が、よりリアルに想像できるのではないでしょうか。
・「苦境に立たされた悪魔はハエですら食べる」
In der Not frisst der Teufel Fliegen
日本で言う「貧すれば鈍する」と同じようなニュアンスで使われることわざで、追い詰められるとロクなことをしないという事を伝えるたとえにハエを食べる悪魔を使ったシュールな比喩表現と言えるでしょう。
・「一枚の写真は千個の言葉よりも多くを語る」
Ein Bild sagt mehr als tausend Worte.
「百聞は一見に如かず」という日本のことわざと同じ意味を持つドイツ語ことわざですが、写真と言葉を具体例として用いて、比較度合も一対千という数字にすることでより意味が強調されますね。
・「頭が禿げたとしても浮気がやむことは無い」
Alter schützt vor Torheit nicht.
年老いたとしても愚行はするものであるという意味で、「年齢を重ねる」=「禿げる」、「愚行」=「浮気」という例えがドイツ文化特有の面白さと言えるでしょう。
・「庭師の仕事をヤギに任せる」
Den Bock zum Gärtner machen
これは、全く適任でない者にできない仕事をさせるという意味で使われる表現ですが、ヤギを庭に放っても草を食べるだけの様子がイメージできる、非常に分かりやすい事例を使ったことわざになります。
・「どのような道化師であっても自分の被る帽子を大切にしているものだ」
Jeden Narren gefällt seine Kappe.
このことわざの意味は、どのような愚か者でも何かしらの誇りを持っているものだという意味になりますが、道化師という比喩表現に日本人が持たないドイツ特有の世界観を感じますね。
元気や勇気をくれることわざ
・「あらゆる雨の後には必ず日差しが降り注ぐ」
Auf jeden Regen folgt auch Sonnenschein.
困難な状況の先には必ず希望が待っているという意味で、苦しい心境を前向きにさせてくれることわざですね。
・「大量の粒が山を作り出す」
Viele Körner machen einen Haufen.
日本における「塵も積もれば山となる」ということわざと同じ意味合いを持ち、小さな努力を積み重ねる大切さを教えてくれる表現と言えるでしょう。
・「練習が達人を生み出す」
Übung macht den Meister.
こちらも先ほどのことわざと同じような意味で、継続が良い結果を生むことを伝えているという意味をもち、諦めそうなときにもう一度前を向くことを手助けしてくれる表現です。
・「時間は最高の医者」
Die Zeit ist der beste Arzt.
時が解決できないものはないという意味で、心に深い傷を負った時に優しく寄り添ってくれる言葉と言えるでしょう。
・「時が経てば答えがやって来る」
Kommt Zeit, kommt Rat.
今は意味は分からないことや解決するとは思えない状況でも、時間が経過すれば自ずと答えが理解できたり問題が解決するというニュアンスで使われる、安心感をくれることわざですね。
・「笑いは最高の薬だ」
Lachen ist die beste Medizin.
笑いが苦しみを取り除いてくれるというストレートな意味になりますが、悲しい気分や落ち込んでいるときに不安を取り除いてポジティブな気持ちにさせてくれることわざと言えるでしょう。
・「ピンチは人間を創造的にする」
非常時や緊急時のようなイレギュラーな状況でこそ「火事場の馬鹿力」的なポテンシャルが発揮されることで、通常では開花しない独創性やクリエイティビティが発揮されるという事であり、逆境を前向きに捉えることができることわざですね。
仕事で使えることわざ
・「仕事は仕事、酒は酒」
Dienst ist Dienst und Schnaps ist Schnaps.
仕事と遊びは明確に分けて考えるべきだという、オンオフの切り替えを重視することわざですね。
・「優れた商品は自分で自分を褒めることができる」
Gute Ware lobt sich selbst.
必死になって宣伝やアピールなどの営業活動をしなくても、本当に良い商材やサービスというのは自然と売れるものであるという意味になります。
・「あらゆる始まりは難しい」
Aller Anfang ist schwer.
何事においてもスタートしたてが一番難しいという意味で、起業するときはもちろん、新規事業や新しいプロジェクトを始めるとき、前例のないビジネスに挑戦するときに勇気をくれることわざですね。
・「行動は言葉よりも多くを語る」
Taten sagen mehr als Worte.
いわゆる不言実行を良しとする格言で、口だけ達者な人は結局は同僚からも顧客からも信頼されず、逆に寡黙でも結果を出す人はビジネスマンとして優秀であるというのは言うまでもありませんね。
・「コックが多いとお粥が不味くなる」
Viele Köche verderben den Brei.
日本のことわざでも「船頭多くして船山に上る」というものがあり、組織の先頭に立って指示する者が多いとメンバーが混乱してしまうことでかえって悪い結果に招くことを意味しています。
・「賭けない者は何も手に入れることが出来ない」
Wer nicht wagt, der nicht gewinnt.
出来るだけリスクを押さえたいのは誰しも共通の心情ですが、とはいえノーリスクで得られる成果は大したものではないという事も、ビジネスでの成功を目指すなら大切にしたい視点と言えるでしょう。
・「一回目は零回目」
Einmal ist keinmal.
一度目の失敗は数に入らないということを意味することわざで、仕事で言えば失敗ありきで何でも果敢に挑戦する姿勢が大事であるというニュアンスで捉えることができるでしょう。
・「豪邸の召使いよりも小さな家の主人の方が良い」
Besser kleiner Herr als großer Knecht.
大企業の歯車や組織の一因として与えられた仕事をこなす働き方ではなく、個人事業主として自分でビジネスをしたりフリーランスとして独立することでしか得られない経験というのはありますよね。
・「今日は最良のタイミングだ」
Heute ist die beste Zeit.
「思い立ったが吉日」という言葉が日本にもありますが、こと仕事においては言い訳を繰り返して挑戦を先延ばしにするのではなく、勇気をもってすぐに行動に移すことが大きな成果に繋がるのでしょう。
・「たった一羽のツバメが夏をもたらすことはない」
Eine Schwalbe macht noch keinen Sommer.
このことわざは、正当性を証明する為には多くの根拠が必要になるという意味になり、企画やアイディアを通すためにはその結果をもたらすエビデンスを多角的な面から検証する必要があることと繋がりますね。
・「転落の前には傲慢がある」
Hochmut kommt vor dem Fall.
おごり高ぶる傲慢な人間はいつか転げ落ちるのは世の常と言えるため、ビジネスでは成果を上げたときこそ油断しないように注意したいものです。
・「口達者は銀、寡黙は金」
Reden ist Silber, Schweigen ist Gold.
弁舌に優れた口が立つ話し上手は確かに得をする事が多いかもしれませんが、本当に仕事ができる人というのは必要以上に口を開くことは無く、むしろ背中で語るような人なのかもしれませんね。
ドイツらしさを感じることわざ
・「ベーコンを得るためにソーセージを投げる」
Würstchen auf der Suche nach Speck werfen
日本で言う「海老で鯛を釣る」と同じ意味を持つことわざで、小さなソーセージを投げることで巨大なベーコンの塊を手に入れる様子を表しています。
・「ソーセージと法律はそれがつくられる工程は見ない方が良い」
Wurst und Gesetz sollten nicht den Prozess ihrer Herstellung sehen.
外見上は美しいものでもその内側は見苦しいという意味合いになり、特に政治における政策というものが、表向きは市民のためというラッピングがされているものの、その内情としては政治家の利己的な思惑や既得権益・根回しなどといった醜い利害関係によってつくられていることを揶揄したことわざです。
・「全ての終わりは一つだが、ソーセージの終わりは二つある」
Alles hat ein Ende, nur die Wurst hat zwei.
現地人でもその意味を理解しにくい非常に回りくどい比喩表現ですが、このことわざが指し示す意味としては、どんな物事にも必ず終わりが来るという意味になります。
・「ソーセージの中身は肉屋と神のみが知る」
Nur der Metzger und Gott wissen, was in der Wurst ist.
真実というものはその当事者以外には分からないため、他人の発言を安易に信じこむことの危険さを指摘していることわざですが、ここまでご覧いただいて分かるようにドイツにはソーセージを用いたことわざがたくさんありますね。
・「ビールの後のワインは良いが、ワインの後のビールはやめなさい」
Wein auf Bier, das rat’ ich dir. Bier auf Wein, lass es sein.
同じようなものであっても上手くいくものと失敗するものがあるという意味で使われることわざですが、ビール大国のドイツらしさを感じる事ができる比喩表現と言えるでしょう。
・「肉が無いくらいならハエが一匹入っている方が良い」
besser eine Fliege in der Suppe als gar kein Fleisch
このことわざは、何もないより粗悪なものがある方が良い、結果が悪くても何もやらないよりはマシである、といったニュアンスで使われますが、肉をたとえに用いる辺りがドイツならではと言える表現ですね。
・「グリルされた鳩が口の中に飛び込んでくる事はない」
Die gebrantenen Tauben fliegen einem nicht ins Maul.
日本における「蒔かぬ種は生えぬ」と同じ意味で、望む結果はそれ相応の行動によってもたらされるという意味合いで用いられますが、「鳩肉のグリル」という料理のチョイスにドイツの食文化が垣間見えます。
・「芸術はパンを探す」
Die Kunst geht nach Brot.
芸術といものであっても結局はお金稼ぎであるという意味を持つことわざであり、「食べるための手段」を「パン」を使って表すのがドイツらしいと言えるでしょう。
・「騎手が役立たないのは馬の責任」
Wenn der Reiter nichts taugt, ist das Pferd schuld.
これは責任転嫁を意味する表現ですが、競馬が盛んで競馬場が公園のような存在として一般市民にも広く親しまれているドイツ文化が感じられますね。
日本語訳があることわざ
・「他の国々、他の慣習」
Andere Länder, andere Sitten.
この表現は「郷に入れば郷に従え」ということわざに日本語訳でき、その意味も「新しい組織や団体に入ったらそのグループの慣習やルールに従う方が良い」という同じ意味になります。
・「行動は言葉よりも力強い」
Die Tat wirkt mächtiger als das Wort.
「習うより慣れろ」ということわざに日本語訳できる表現で、意味は「見聞きして学ぶよりも自分の手足を使って身体で経験する方が良い」という意味です。
・「急ぐときは遠回り」
Eile mit Weile.
これは文字通り日本で言う「急がば回れ」に該当することわざで、意味も「急いでいる状況であってもリスクの高い近道ではなく安全な遠回りを選びなさい」という全く同じメッセージを持ちます。
・「二人で争うと三人目が喜ぶ」
Wenn zwei sich streiten, freut sich der Dritte
これはいわゆる「漁夫の利」と同じ意味のことわざで、当事者二人を出し抜いて傍から見ているだけの者が利益を持って行ってしまう様子を指しています。
・「朝の時間はその口に金をくわえている」
Morgenstund hat Gold im Mund.
日本の「早起きは三文の徳」ということわざに該当する表現ですが、「朝の時間」と「口に金をくわえている」という表現が何ともオシャレな比喩表現ですね。
・「飲み食い最初で道徳はその後」
Erst kommt das Fressen, dann kommt die Moral.
「衣食足りて礼節を知る」ということわざに日本語訳できる表現で、人というものは物質的な欲求が満たされて初めて礼儀や道徳的価値観に心を向ける余裕が持てるという意味になります。
・「よく吠える犬ほど噛まない」
Hunde die bellen beisen nicht.
日本にも「負け犬の遠吠え」や「弱い犬ほどよく吠える」という表現がありますが、これらと同じニュアンスで使われるドイツのことわざです。
・「お金はあらゆる扉を開く」
Gold öffnet jede Tür.
「地獄の沙汰も金次第」という日本のことわざと同じ意味を持ち、お金があればどんな問題でも解決してくれると考えている拝金主義的な表現と言えるでしょう。
・「我慢とツバで蚊をつかまえる」
Mit Geduld und Spucke fängt man eine Mucke.
忍耐強さや継続力の大切さを伝えることわざで、日本における「石の上にも三年」や「継続は力なり」に該当するドイツ特有の表現と言えます。
・「雨の中から出て、雨どいの中に来る」
Da kommt man vom Regen in die Traufe.
これを日本語訳すると、「一難去ってまた一難」ということわざに置き換えられ、意味は「不幸や苦悩が立て続けに起こること」という同じニュアンスになります。
・「災難が単体で来ることは滅多にない」
Ein Unglück kommt selten allein.
一つ前に紹介したことわざと同じで、こちらも災難や不幸が連続して降りかかる状況を指す表現で、日本語訳には「泣き面に蜂」ということわざが当てはまるでしょう。
人間関係・恋愛に関することわざ
・「 一方の手はもう一方の手を洗う」
Eine Hand wäscht die andere.
誰かを助けることは巡り巡っていつの日か自分を助けることになるという意味になり、人に親切にすることの大切さを謳ったことわざです。
・「他者を落とすための穴を掘る者は、自分が落ちることになるだろう」
Wer anderen eine Grube gräbt, fällt selbst hinein.
先ほどのことわざを逆説的に表現しており、他者に対して悪事をはたらけば必ず自分に跳ね返ってくるという教訓を伝えています。
・「どんな鍋でもぴったりのフタがある」
Jeder Topf findet seinen Deckel.
どのような人間でも必ずお似合いなパートナーが存在しているという意味であり、特に恋愛における相手探しのシーンで使われることわざですが、まったく同様のことわざがフランスにも存在しているのが面白い共通点です。
・「愛は胃袋を通り抜ける」
Liebe geht durch den Magen.
日本にも「胃袋をつかまれた」という比喩表現がありますが、それと同じニュアンスで料理上手な人は異性からモテるという意味で用いられます。
・「静かな水は深い」
Stille Wasser sind tief.
あまり多くを語る事のない無口な人ほど深みを隠し持ってるという意味合いを持つことわざで、確かに一見社交的には見えない人ほど実は話すと面白かったり知識がとても豊富だったりすることはありますよね。
・「等しいもの同士は一緒にいることを好む」
Gleich und gleich gesellt sich gern.
日本における「類は友を呼ぶ」と同じ意味のことわざと言えるでしょう。
・「犬と猫のごとく」
Wie Hund und Katze
これは「犬と猫のように仲が悪い」という派生した意味を持っており、日本における「犬猿の仲」をドイツ流に比喩表現したことわざになります。
・「他者からの優れた評価は黄金の価値をもつ」
Guter Ruf ist Goldes wert.
お互いの強い信頼で結びついた人間関係は、ときにお金よりもはるかに意味のある価値を発揮することを教えてくれる、競争よりも共生を重視するこれからの時代にぴったりのことわざですね。
人生・生き方に関することわざ
・「年齢は愚かさに守られない」
Alter schützt vor Torheit nicht.
愚かな年寄りほど馬鹿らしいものはないという意味を持ち、中身を伴わず歳だけ重ねる表面的な浅い生き方することへの注意喚起していることわざです。
・「古い樹木は植え替えるな」
Alte Bäume soll man nicht verpflanzen.
年寄りは昔からの慣習を変えるのが難しいというニュアンスで使われることわざで、若いからといって油断せずに短い人生を大切にしなさいという教訓が含まれています。
・「その日一日を夕方に褒めてはいけない」
Du sollst den Tag nicht vor dem Abend loben.
このことわざは、何があるか分からないから最後の最後まで気を抜いてはいけないという意味になり、終わりが近づいたことで油断してしまうことを戒める為に使われますね。
・「全ての光るものが金であるとは限らない」
Es ist nicht alles Geld, was glänzt.
何でもかんでも表だった見かけだけで判断すると痛い目を見るということを伝えることわざです。
・「手の中のスズメより、屋根上のハト」
Besser ein Spatz in der Hand, als eine Taube auf dem Dach.
日本にも「遠くの親戚より近くの他人」ということわざがありますが、それと同じニュアンスをもつことわざで、遠くにある優れモノより劣っていても近くにあるものの方が役に立つという教訓を教えている表現です。
・「食べればさらに食欲がわくものだ」
Der Appetit kommt beim Essen
何かを手に入れてもそれで満足することはなく、むしろ更に多くのものや贅沢なものをもっと欲がるようになるという意味になり、人間の尽きることが無い欲望を指摘したことわざと言えるでしょう。
・「終わりよければ、すべてよし」
Ende gut, alles gut.
日本にも全く同じことわざがあるように、最後のフィナーレをハッピーエンドで迎えることが出来ればそれまでの苦悩や葛藤が報われる気持ちになるのは、人種に関係なく人類共通のものなのでしょう。
・「選択する者には苦痛が伴う」
Wer die Wahl hat, hat die Qual.
何かを決定したりする事にはそれ相応の責任を伴うという真理をついたことわざですが、ネガティブな意味合いというよりは「それでも勇気を出して自分の意思を貫くこと」を後押しする目的でも使われます。
・「 始めるのは簡単だが、やり通すには能力が必要だ」
Anfangen ist leicht, beharren eine Kunst.
何事も始めるのは意外と難しくないものの、その一方でそれを最後までやり通すのはとても難しいことを伝えることわざであり、人生を通して一つの事を貫き続ける尊さを称えるニュアンスも含まれています。
・「贅沢は尽きないが無いなら無いでやっていける」
Mit vielem hält man Haus, mit wenigem kommt man aus.
日本にも「足るを知る」という言葉がありますが、終わりの見えない無い物ねだりをするのではなく、今あるものに目を向ける大切さを教えてくれる教訓めいたことわざですね。
・「笑って過ごすも一生、泣いて過ごすも一生」
Die Lebensspanne ist dieselbe, ob man sie lachend oder weinend verbringt.
人生は一度きりなので、泣いても笑っても同じ一生であるならば笑顔で日々を送れるようにしましょうという意味合いで用いられることわざになります。
まとめ
さて、ここまで合計72個のドイツで使われることわざを紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
もし、今回見てきたことわざの中で何かしら深く印象に残ったものがあれば、是非その表現を大切に胸にしまっておいていただければと思います!
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