日常でも頻繁に耳する機会がある、「後悔先に立たず」ということわざですが、その正しい意味はご存じでしょうか?
実はこのことわざ、その語感の響きから本来とは逆の意味で使っている人が意外と多い、要注意の表現なのです。
ということで今回は、例文や類語も参考に、詳しく&分かりやすく「後悔先に立たず」の意味を解説致します!
後悔先に立たずの意味
それでは早速、「後悔先に立たず」の意味を見ていきましょう。
「後悔先に立たず」の意味とは、「過ぎ去った事を後悔していても、取り返しはつかない」という意味になります。
また、そこから意味が転じて「すでに終わった物事について後から悔やんだところですでに遅い」というニュアンスでも使われますね。
つまり、「後悔先に立たず」という表現は、「のちのち後悔する事のないように、前もって注意をすべきである」という戒めのことわざと言えますね。
したがって、この表現を用いるときの状況としては、「後悔しないようにしなよ」という気持ちからアドバイスするようなシーンや、それとは逆に、実際に後悔した際にその悔しい気持ちを表現するようなシーンで用いられることが多いです。
皆さんも、今までの人生の中で後悔の一つや二つしたことがあると思いますが、後悔をすることで物事が良い方向に進むことはほとんどありませんよね?
とは言え、人というのはそれが分かっていても、いつまでもウジウジクヨクヨし続けてしまいがちです(笑)
そういった意味では、「後悔先に立たず」ということわざは、そのような姿勢が何も良い事をもたらさないという教訓を伝えてくれる言葉であり、立ち止まり落ち込んでいる気持ちを再び奮い立たせてくれるフレーズとも言えそうです。
なお、「後悔先に立たず」の具体的な使い方は例文を見ることで理解が進むので、後程ご紹介させていただきますね。
さて、ということで、ここまでで「後悔先に立たず」の意味がおおむね理解できた後は、この言葉のニュアンスを完全にマスターするために、続いてその語源を見てみましょう!
語源を知ることで、なぜ多くの人が誤用をしてしまうのかも理解できますよ。
後悔先に立たずの語源
さて、「後悔先に立たず」ということわざにはどのような由来があるのでしょうか?
結論から言うと、「後悔先に立たず」の語源は、「先に立たず」という語句の意味を紐解くことで見えてきます。
そもそもですが、「先に立つ」という表現の意味は分かるでしょうか?
これはあまり普段の会話では使われない言い回しなので知っている方は少ないのですが、「先に立つ」の持つ意味合いは、「何かしらの悪いことが起きる前に事前に気を付ける」というものになります。
つまり、簡単に言えば「先に対処する」というニュアンスが「先に立つ」という表現のもともとの意味になります。
したがって、このような意味を持つ「先に立つ」の否定形である「先に立たず」の意味は、「対処できない」という意味になり、そこから転じて「無駄である」「しょうがない」という意味合いで「後悔先に立たず」に用いられているということになります。
少し、説明がややこしかったでしょうか?(笑)
ということで、もう少し噛み砕いて言えば、「先に立たず」=「対処できないので仕方がない」という意味であり、そこに「後悔」という言葉が入ることで、「後悔は対処できないので仕方がない」という意味になるという事ですね。
つまり、「後悔先に立たず」というのは、「後悔したって意味ないよ~」という事をそのまま言っているのです。
したがって、「立たず」の「ず」の否定的な語感にさえ引っ張られなければ、意味を間違えることはないと言えるでしょう。
さて、ということで、語源を把握し「後悔先に立たず」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう!
皆さんは、どのような例文が思いつくでしょうか?
後悔先に立たずの例文
「後悔先に立たず」ということわざは、下記の例文のような形で使う事ができます。
- 例文1.「後悔先に立たず」で、締め切りの前にできるアクションは起こしてみようよ。
- 例文2.私は「後悔先に立たず」を胸に、ついに長年抵抗してきた禁煙をすることを決意した。
- 例文3.ほら、「後悔先に立たず」という言葉もあるんだし、そろそろ前を向いたらどうかな?
- 例文4.三十路を過ぎてからの体力の衰えは著しく、運動不足により「後悔先に立たず」を痛感した。
- 例文5.頭では「後悔先に立たず」というのは理解しているものの、それでも心の奥では悔やみきれない。
冒頭でも説明したように「後悔先に立たず」ということわざは、前向きなニュアンスと後ろ向きなニュアンスのどちらでも使う事が出来ます。
例文1~3は、「後悔先に立たず」という教訓を活かそうとポジティブな心境で使っていますね。
その一方で、例文4・5は「後悔先に立たず」を痛感しネガティブな心持ちでこの表現を用いています。
そういった意味では、実際に自分でこの表現を使う際は、できたら前者の前向きな気持ちで使いたいものですね(笑)
さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「後悔先に立たず」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!
皆さんも、下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。
後悔先に立たずの会話例
下記の会話例を参考に、パンダさんになりきって〇〇の部分に入る言葉を自分なりに考えてみてください!
パン子ちゃんに告白するのを迷っている間に、彼女〇〇ちゃったよ (泣)
早めに行動すれば良かったのに。まさに「後悔先に立たず」だね。
本当に悔しい!今後は同じことがないように、今回のことは絶対に忘れないよ。
いかがでしょうか?〇〇にはどんな言葉が入りましたか?
この〇〇に入る言葉は、『引っ越し』ですかね(笑)
このような好きな子が引っ越すという描写は、テレビや本などで誰しも一度は見たことありますよね(笑)
さて、ということで、パンダさん達のやり取りを見て「後悔先に立たず」という表現を実際に使うイメージがついたところで、続いてはその類語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう!
皆さんも、パッと思いつく類語がありませんか?
後悔先に立たずの類義語
「後悔先に立たず」には、下記のような類語が存在します。
- 1.「覆水盆に返らず」
- お盆から零れた水は元に戻らないことを例えに用いた、「一度起きた事は二度と元に戻らない」という意味の類語ですね。
- 2.「後の祭り」
- 「後悔先に立たず」と同じ意味の表現ですが、京都の祇園祭に由来するという説があることわざですね。
- 3.「転ばぬ先の杖」
- 転んでケガする前に杖を用意する様子をたとえたことわざで、意味は「万が一に備え事前に十分な準備をする」です。
- 4.「濡れぬ先の傘」
- 意味や例え方は「転ばぬ先の杖」と同じですが、「傘で濡れない」と「杖で転ばない」という具体例が違いますね。
むしろ、これだけ多くの類語があるという事は、それだけ人は後悔しやすい生き物という事が言えそうですね(笑)
さて、ここまで来たら「後悔先に立たず」の完全制覇まであと一歩です!
極めつけとして「後悔先に立たず」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!
皆さんも、自分が知っている英語で思い付く表現がありませんか?
後悔先に立たずの英語訳
英語で「後悔先に立たず」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。
1.What’s done is done.
「終わってしまった事は仕方がないことだ」という意味です。
2.It’s no use crying over spilt milk.
「こぼれたミルクはもう飲めない」と直訳できる、英語のことわざですね。
同じようなことわざでも、その比喩表現に文化の違いが表れるのが面白いですね。
それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、このことわざを完全にマスターしましょう!
まとめ
いかがでしたか?「後悔先に立たず」の意味はしっかり理解できたでしょうか?
最後に、ここまでの内容を簡単にまとめましょう。
【後悔先に立たず】 | |
意味 | 後悔しても仕方がない |
語源 | 先に立たず=対処できない |
状況 | 自他を励ます・鼓舞する |
類語 | 後の祭り |
さて、ここまでご覧いただいたように、「後悔先に立たず」ということわざは、後悔することの無意味さを説いた表現でしたね。
確かに、後悔しないように生きたいというのは誰しもの願いですが、一方で日常においては小さなものから大きなものまで、後悔が尽きないのが事実でもありますよね(笑)
ということで、この記事の最後に、皆さんが後悔せずに日々を全力で歩めるようになる一冊をご紹介いたします!
この本を読むことで、あなたもきっと、何気ない日常に感謝しながら、前向きな気持ちで日々を過ごせるようになりますよ!
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