本末転倒の意味とは?例文と類語、使い方や英語訳も紹介!

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本末転倒の意味

日常でもよく耳にする「本末転倒」という表現ですが、その正しい意味はご存じでしょうか?

実は、この四字熟語は「主客転倒」などの紛らわしい類語も多く、意外と使うシーンを間違えている事も多い言葉です。

なので、しっかりと意味を理解する為に例文なども参考にしつつ楽しみながら理解できるようご紹介致します!

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本末転倒の意味

それでは早速、「本末転倒(ほんまつてんとう)」の意味から見ていきましょう。

 

「本末転倒」の意味とは、「最も大事にすべき根本的なことと、その他の些細なことを取り違えること」という意味になります。

これをもう少し別の言葉で言えば、「一番大切なことと、どうでもいいことを間違えている」とも言い換えられますね。

つまり、本当の意味や目的をはき違えていたりすることで、見当違いな行動しているときなどを指し「本末転倒」と表現できるということです。

 

なおこの四字熟語は、使われている漢字のそれぞれの意味を紐解いていくと理解が深まりますので、ご紹介しますね。

 

まず、「本末転倒」の「本」は「根本」という意味です。

続いて、「末」は「末端」や「末梢」といった意味になります。

最後に「転倒」ですが、これはそのまま「ひっくり返ること」を指します。

このような意味を持つ言葉が合わさることで、「根本と末端がひっくり返る」という意味が完成するという事です。

 

そして、「根本」は「大切な事」と広義の意味づけがされ、「末端」は「どうでもいい事」という広い意味合いになったことで、現在のような「基本的で大切なものと、どうでもよいものがひっくり返ってしまうこと」を意味するようになったんですね。

 

したがって、例えば、外国人とコミュニケーションをとりたくて英語勉強を頑張っていたのに、いつの間にかテストの点を取ることが目的になってしまうなど、「目的」と「手段」が逆転してしまうケースも、「本末転倒」と言えます。

 

また、「本末転倒」の分かりやすい例としては、「学生にも関わらず、学費を稼ぐためにアルバイトばかりしていることで、結果的に勉強ができなくなる」という場合ですかね。

私を含め、結構多くの方がこの現象に陥っていたのではないでしょうか?(笑)

 

なお、「本末転倒」に該当する実例や実際の会話における言い回しなどは、具体的な例文を参考にすると非常に分かりやすいので、後程まとめて紹介させていただきますね。

 

さて、ということで、ここまでで「本末転倒」の意味がおおむね理解できた後は、続いてはこの言葉を完全にマスターするために、その語源を見てみましょう!

むしろこの四字熟語は、その語源を把握することでより一層意味の理解が進み記憶の定着に役立つ、という側面もある表現です。

 

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本末転倒の語源

本末転倒の由来

四字熟語の由来は、何かしらの歴史的な逸話古くから伝わる書物や伝記に由来があるパターンと、その四字熟語に使われている「漢字の意味」を紐解くことで由来が見えてくるものとがあります。

 

そして、今回の「本末転倒」は、前者のパターンで、その由来は「仏教の歴史」と「お寺」に関係しています。

 

話は鎌倉時代にさかのぼりますが、当時の日本では、中国から伝わってきた仏教が広く庶民の間に浸透している段階でした。

そのような時代において、もともと仏教というのは天皇や貴族の為のものであり、その為「本山の寺院」は天皇や貴族によって力を維持していたのです。

 

しかし、時代の流れとともに、仏教がどんどん庶民の間に浸透したことで、「末端の寺院」であっても檀家が増える現象があちこちで見られるようになり、次第に「本山の寺院」よりも力を持つようになっていきました

つまり、このような背景のもと、仏教のに大本である「本山の寺院」と「末端の寺院」の立場がひっくり返ってしまったことが、「本末転倒」という言葉の由来とされています。

要するに、現代的に言えばいわゆる「下剋上」のような現象が仏教の寺院の間で起きたことが、「本末転倒」の語源だったのですね。

 

なお、四字熟語は中国に由来があるものが比較的多い中で、このように日本において由来が存在する「本末転倒」は、どちらかと言うと珍しいケースと言えるでしょう。

 

さて、ということで、語源を把握し「本末転倒」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう

ここまでの説明を聞いた皆さんは、どのような例文が思いつきますか?

本末転倒の例文

本末転倒の例文

「本末転倒」という表現は、下記の例文のような形で使う事ができます。

  1. 例文1.仕事を丁寧に行うあまり、納期を遅れては「本末転倒」だ。
  2.  
  3. 例文2.お金を稼ごうと無休で働いて、体調を崩すとは「本末転倒」である。
  4.  
  5. 例文3.家族を幸せにする為に一生懸命働いたのに、忙しすぎて家庭をないがしろにし「本末転倒」だ。
  6.  
  7. 例文4.金持ちになりたくて起業したのに、事業が失敗に終わり借金まみれなんて「本末転倒」もいいところだ。
  8.  
  9. 例文5.テストで満点を取るため徹夜で勉強した結果、テスト中に寝てしまい赤点を取るという「本末転倒」な結果で終わった。

例文を見て分かるように、「本末転倒」という表現は特に、大事なものを見失ったことに対する戒め・注意喚起や、大切なものを失った事への後悔を表すようなシーンで使うことが多いのもポイントになります。

 

なお、私たちの人生における、仕事・遊び・学業・人間関係と、あらゆる所で「本末転倒」な現象は起きますので、この四字熟語に無関係な方はいないといっても過言ではなさそうですね。

 

さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「本末転倒」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!

皆さんも、下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。

本末転倒の会話例

仲良しのパンダさんとヒツジさんが、居酒屋で談笑しています。

 

昨日のパン子ちゃんとの初デートなんだけど、結局大失敗に終わったよ…。

 

 

どうして?デートプランも完璧に決めて、準備万端だったじゃないか。

 

 

当日の朝、彼女に褒められたくて〇〇に悩みすぎて遅刻しちゃって、それで嫌われたんだ。

 

 

ええ!そんなオチで終わるなんて、まさに「本末転倒」じゃないか!

 

いかがでしょうか?どんな言葉が入りましたか?

この〇〇に入る言葉は、『着ていく服装』『どんな格好をするか』などですかね。

テレビや小説のシーンでも多い描写ですが、皆さんも似たような経験はあるのではないでしょうか?(笑)

 

さて、ということで、パンダさん達のやり取りを見て「本末転倒」という表現を実際に使うイメージがついた(?)ところで、続いてはその類語・対義語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう

皆さんも、パッと思いつく類語や対義語がありませんか?

 

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本末転倒の類語・対義語

本末転倒の例文

「本末転倒」には、下記のような類語が存在します。

  1. 1.「冠履転倒」(かんりてんとう)
    地位や立場などの順位が逆になっていることや、価値や秩序が乱れていることを示す類語です。
  2.  
  3. 2.「捨根注枝(しゃこんちゅうし)
    「捨根」は「根を捨てる」、「注枝」は「枝に水を注ぐ」という意味から、他の事柄に気を捕らわれることで物事の本質を忘れてしまう事を意味する類語になります。
  4.  
  5. 3.「釈根灌枝」(しゃくこんかんし)
    「捨根注枝」と似ていますが、末節に心を奪われることで物事の根本を忘れる、という意味の類語ですね。
  6.  
  7. 4.「舎本逐末」(しゃほんちくまつ)
    こちらも、物事の根本を疎かにして末端に心を配ってしまうことを指しています。

なお、「本末転倒」の類語には「主客転倒(しゅかくてんとう)」という表現もあります。

ただし、「主客転倒」は、「主客」というのが「主人」と「」を表していることから、「主となる物事と従属的な物事が、逆の扱いを受けること」を表す言葉です。

つまり、「本末転倒」は「根本的なこと」が他の事柄にすり替わる状態を表すのに対し、「主客転倒」は「主な物事」と「従属的な物事」の立場が逆転する場合にのみ使うため、「主客転倒」の方が、より限定的な場面でしか使えないということです。

 

例えば、会社では上司に当たる人が、プライベートのゴルフでは部下に教えを乞うような場合は、まさに「主客転倒」が当てはまりますね。

要するに、「本末転倒」は「メイン」と「サブ」が入れ替わるようなあらゆるケースで使える一方で、「主客転倒」は主従関係にあるケースでしか使えないと事になります。

 

そういった意味では、「本末転倒」よりも「主客転倒」の方が用いる範囲が狭いので、使用する際はご注意くださいね。

 

ちなみに、「元も子もない」も「本末転倒」の類語と言われることがありますが、厳密には間違いです。

なぜなら、「元も子もない」とは「何もかも、すべて失う」という意味の言葉であり、「本末転倒」は「根本的なことを取り違える」という意味なので、「元も子もない」とはそもそもの意味が異なるからです。

つまり、「元も子もない」は「欲を出した結果、何もかも失う」というニュアンスであり、「全てが水の泡になる」と同じような意味だと考えると、「本末転倒」とは全く異なる意味であるのは一目瞭然ですね。

 

なお、このような類語がある一方で、「本末転倒」の対義語としては下記のようなものが挙げられます。

  1. 1.「徹頭徹尾」(てっとうてつび)
  2. 言動や態度などを最初から最後まで徹底して貫く様子のこと。
  3.  
  4. 2.「初志貫徹」(しょしかんてつ)
  5. 最初に決めた目的を最後まで貫き通すこと。
  6.  
  7. 3.「終始一貫」(しゅうしいっかん)
  8. 最初から最後まで主旨や方針などが変わらないこと。
  9.  
  10. 4.「首尾一貫」(しゅびいっかん)
  11. 物事の方針や態度を最後まで矛盾なく貫くこと。

ご覧いただいて分かる様に、物事を進める過程で、最初に決めたことを最後まで貫き通す点が、大事と小事が途中で逆転してしまう「本末転倒」とは、真逆の展開ですね。

 

なお、このように類語と比較することで、「本末転倒」の持つニュアンスがよりシャープになりますね

 

さて、ここまで来たら「本末転倒」の完全制覇まであと一歩です!

極めつけとして「本末転倒」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!

皆さんも、自分が知っている英語で思い付く表現がありませんか?

本末転倒の英語訳

英語で「本末転倒」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。

put the cart before the horse


「cart」とは荷馬車のことで、直訳すると「馬の前に荷馬車を置く」という意味になり、荷馬車というのは馬の後ろに置いて引くものなので、馬の前に置いては引いてもらえないという様子から来ている、英語特有の表現ですね。

同じ意味の言葉でも、その表現方法に文化の違いが表れるのは面白いですよね。

 

それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、この四字熟語を完全にマスターしましょう!

なお、まとめの最後には、皆さんの役に立つちょっとしたオトク情報もプレゼントしてますよ♪

 

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まとめ

本末転倒のまとめ

いかがでしたか?「本末転倒」の意味はしっかり理解できたでしょうか?

冒頭でも述べましたが、自分でも知らぬ間に「本末転倒」になってしまっているケースは、誰しもに当てはまる事例だと思います。

特に、資本主義社会に生きる私たちにとっては、幸せになるための「手段」である「お金」が、いつの間にか「目的」になってしまうことで、大切なことを見失いがちです(笑)

 

ということで、この記事の最後に、皆さんが経済的な自由だけでなく、時間的な自由精神的な自由も手に入れた本当の意味でのお金持ちになれる本をご紹介させて頂きますね!

この本を読むことで、あなたもきっと「真のお金持ち」への仲間入りのきっかけを掴めると思いますよ!

 

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