日本一メジャーな四字熟語と言っても過言ではない「一石二鳥」という表現ですが、その正しい意味・使い方はご存じでしょうか?
実はこの四字熟語、多くの方が意外と知らない使用上の注意点がある、油断大敵な表現なんです。
また、これほど有名な四字熟語にも関わらず、聞けば思わず「へぇ~」と唸ってしまうような、面白い隠れた由来があったりもします。
ということで今回は、例文・類語なども参考にしながら、詳しく&分かりやすく「一石二鳥」の意味を解説いたします!
一石二鳥の意味
それでは早速、「一石二鳥」の意味から見ていきましょう。
「一石二鳥」の意味とは、「一つのことをして、二つの利益を得ること」という意味になります。
これはもう少し別の言葉で言えば、「一回の行為で、二つの成果を手に入れること」とも言い換えられますね。
つまり、本来であれば二つの利益を得るためには二回分の行動をする必要がありますが、それが一度で済んでしまったという状況を指して、「一石二鳥」と表現できるということです。
したがって、「一石二鳥」を使う際の背景にある感情としては「ラッキー!」「得しちゃった!」といったような、喜びやオトク感といったポジティブな気持ちがあります。
要は、本当は「二石」分の労力がかかるにも関わらず、それが「一石」で達成できたので嬉しがっているシーンで、この四字熟語を用いることができるということですね。
ちなみに、「一石二鳥」で得た「利益」に該当するものに関しては、特に制限はありません。
したがって、目に見える物はもちろん、アイディアや人脈などといった目に見えないものが手に入った場合にも、この表現は使うことができます。
なお、具体的にはどういった利益に対し、どのような言い回しで「一石二鳥」という表現を正しく使えばいいのかは、実際の例文を見てみると理解ができるので、後程まとめて紹介させていただきますね。
ちなみに、「一石二鳥」には「一石三鳥」「一石四鳥」といった造語もあります。
なお、これらは正式な四字熟語ではないものの、日常会話では多くの場面で普通に使われているので、得た利益が二つならず三つ四つと多い場合は、このような造語を使うことができるのも、この四字熟語ならではのポイントですね。
また、冒頭でも触れたように、この四字熟語を使う際の意外と知られていない注意点が一点あるのですが、皆さんはご存じでしょうか?
それは、一度の行為で得られた利益が「あくまでも偶然ゲットしたものであること」という点です。
つまり、最初から意図して「一石二鳥」を狙ってそれが実現した場合は、厳密には「一石二鳥」とは言えないということになります。
すなわち、もともとは一つの利益しか得るつもりがなかったにも関わらず、予期せずに二つの利益が舞い込んできたような、いわゆる「偶然の産物」「予想外の展開」という場合に限り、この表現を使うことができるんです。
ただし、先ほどあえて「厳密には」と述べたように、私たちの実際の日常会話においてはこの点はあまり考慮されていないというのが、実情でしょう(笑)
したがって、普段のコミュニケーションにおいてはこのポイントはさほど気にしないで大丈夫ですね。
とは言え、いわゆる非日常で特別な場面、たとえば結婚式のスピーチや公の場での演説や講演、あるいはビジネス上の相手に対し「一石二鳥」を使う際などは、この点は頭に入れておいた方が良いかもしれません。
それこそ、言葉遣いに厳格な人物にそのせいで不信感を抱かせた事により当初の目的を果たせなければ、「一石二鳥」どころか「一石零鳥」という残念な結果に終わってしまうかもしれませんので(笑)
さて、ということで、ここまでで「一石二鳥」の意味がおおむね理解できた後は、続いてはこの言葉を完全にマスターするために、その語源を見てみましょう!
冒頭でも触れたように、この四字熟語には語源にまつわる意外と知られていないエピソードがあるので、ちょっとした豆知識や雑学としても役立ちますよ。
一石二鳥の語源
さて、「一石二鳥」という四字熟語には、どのような由来があるのでしょうか?
結論から言うと、実は「一石二鳥」という言葉は、もともと英語から発祥した四字熟語だということです。
英語では、「一石二鳥」を「Killing two birds with one stone」と表現します。
これは「一つの石で二羽の鳥を打ち落とす」と訳すことができ、日本語の「一石二鳥」と同じニュアンスになります。
とはいえ、「Killing」ってかなりストレートな表現で、さすが自己主張をハッキリする欧米文化といった感じですよね(笑)
なお、「Killing two birds with one stone」という表現は、最初は17世紀頃にイギリスで使われていたとされています。
日本に入ってきたのは、約200年も続いた江戸幕府が終わり、開国により欧州の文化が入る中で英語教育が本格化した明治時代になります。
その際に、この英語表現を日本語ならではの四字熟語という表現方法に当てはめ、「一石二鳥」という形で使われるようになりました。
ちなみに、皆さんもご存じのように日本には数多くの四字熟語がありますが、実はそのほとんどは中国の故事成語が語源です。
そういった意味では、英語が語源となっている四字熟語である「一石二鳥」は、非常に珍しい由来を持っている四字熟語と言えるでしょう。
ましてや、古いものでは数千年以上前から存在した四字熟語もあるにも関わらず、それらを押しのけてこれだけメジャーになったというのは、「一石二鳥」という表現は食べ物で例えるなら、さながらラーメンやカレーのような驚異的な浸透力を持った言葉と言えるかもしれませんね(笑)
なお、そのような短い期間でこれだけ広くこの四字熟語が広まった理由には、「一石二鳥」という比喩表現が非常に的を得たものであり、誰にとってもすんなりとイメージしやすい例えであったことが大きな要因であると言えるでしょう。
さて、ということで、語源を把握し「一石二鳥」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう!
ここまでの説明を聞いた皆さんは、どのような例文が思いつきますか?
一石二鳥の例文
「一石二鳥」という表現は、下記例文のような形で使う事ができます。
- 例文1.ランニングをすると、健康になるだけでなく気分転換にもなり「一石二鳥」だ。
- 例文2.家庭教師のアルバイトは、お金が稼げる上に自分の勉強にもなり「一石二鳥」と言える。
- 例文3.気分転換に髪の毛を切ったら「一石二鳥」で、涼しい事に加え髪の毛を乾かす時間も減った。
- 例文4.このランチセットは、オムライスにハンバーグまでついてくるので「一石二鳥」のメニューだ。
- 例文5.古いエアコンを最新式の物に買い換えたら、冷房の効きも良くなり電気代も下がったので、まさに「一石二鳥」である。
- 例文6.最近あった「一石二鳥」の出来事といえば、古本屋に本を売ったら部屋がスッキリし尚且つ結構な金額で売れた事です。
例文を見ると分かるように、「一石二鳥だ」という使い方以外に、「一石二鳥な」「一石二鳥の」「一石二鳥で」などといったような形で、「一石二鳥」という言葉の後にこのような助詞が続くことも多いですね。
さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「一石二鳥」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!
皆さんも、下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。
一石二鳥の会話例
会社の同僚のパンダさんとヒツジさんが、仕事をサボっておしゃべりしています。
フン・フン・フーン♪(鼻歌)
今日のパンダさん、なんか朝から機嫌良くない?何か良い事でもあったの?
実は先週末さ、タダでお酒が飲めるって言葉につられて合コンに行ったら、なんとその場で〇〇をゲットしちゃったんだ!
うわ!まさに「一石二鳥」じゃないか!羨ましいな~。
いかがでしょうか?〇〇にはどんな言葉が入りましたか?
この〇〇に入る言葉は、『彼女』や『彼氏』、あるいは『スッチーの連絡先』『外資系商社マンのメアド』などですかね(笑)
恋愛って、何度石を投げても一羽も打ち落とせないときは、ホント辛いですよね(笑)
さて、ここまで来たら「一石二鳥」の完全制覇まであと一歩です!
極めつけは、その類語・対義語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう!
皆さんも、パッと思いつく類語や対義語がありませんか?
一石二鳥の同義語・対義語
「一石二鳥」には、下記のような「一石二鳥」と全く同じ意味を持つ同義語が存在します。
- 1.「一挙両得」(いっきょりょうとく)
- 2.「一挙両利」(いっきょりょうり)
- 3.「一挙両全」(いっきょりょうぜん)
- 4.「一挙双擒」(いっきょそうきん)
- 5.「一箭双雕」(いっせんそうちょう)
- 6.「一発双貫」(いっぱつそうかん)
同義語が多すぎですよね(笑)
なお、ご覧いただいて分かるように、これだけの同義語があるとは言え、やはり一番有名なのは「一石二鳥」であり、むしろその認知度の高さは群を抜いてダントツだと言えるでしょう。
ちなみに、「一石二鳥」と意味が似ている「類語」に当てはまる四字熟語はありませんが、一昔前に大手菓子メーカーであるグリコの広告で一気に広まった、『一粒で二度おいしい』という表現は、「一石二鳥」と同じニュアンスですね。
さて、これらの同義語がある一方で、「一石二鳥」には下記のような対義語が存在します。
- 1.「二兎を追う者は一兎をも得ず」
二つの成果を得よう欲ばろうとしてどちらも失敗すること - 2.「一も取らず二も取らず」
「二兎を追う者は一兎をも得ず」の同義語 - 3.「花も折らず実も取らず」
「二兎を追う者は一兎をも得ず」の同義語 - 4.「虻蜂取らず」(あぶはちとらず)
あれもこれもと狙って、結局どれも得られないこと - 5.「欲す鷹は爪落とす」(よくすたかはつめおとす)
欲が深すぎると、何かしらの災いをもたらすこと - 6.「欲の熊鷹股裂くる」(よくのくまたかまたさくる)
「欲す鷹は爪落とす」の同義語
なお、1~3の対義語は「二つの利益」という点で数が限定されていますが、4~6は数は関係なく単純に欲深さを注意喚起することわざですね。
ちなみに、「欲の熊鷹股裂くる」の由来は、熊鷹が二頭の猪を片足ずつ同時に掴んだところ、猪が驚いて左右に分かれて逃げ出したにも関わらず、どちらも逃がすまいと足を放さなかったことで、熊鷹の股が裂けて死んでしまったという昔話が語源です。
この状況を想像すると、思わずオマタがキュッとなりますね(笑)
さて、それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、ここまでの内容を忘れないよう完全に定着させて終わりましょう!
なお、まとめの最後には、ちょっとしたお得なオマケ情報もありますよ♪
まとめ
いかがでしたか?「一石二鳥」の意味は、しっかりと理解できたでしょうか?
最後に、ここまでの内容を簡単にまとめましょう。
【一石二鳥】 | |
意味 | 一つの行為で二つ利益を得ること |
感情 | 喜びなどポジティブなもの |
由来 | Killing two birds with one stone |
類語 | 一挙両得・一発双貫など |
対義語 | 二兎を追う者は一兎をも得ずなど |
さて、ここまでご覧いただいた通り「一石二鳥」とは、予想外のラッキーにより得をしたような状況で使える言葉でした。
とはいえ、実生活においては、そう都合よくこのような幸運は起こりませんよね(笑)
しかし、私たちの周りには、傍から見ると羨ましい位に何度も幸運に恵まれる「強運」を持つ人は確かににいるものです…
ということで、この記事の最後に、皆さんが無理なくそのような「強運体質」になれる一冊をご紹介させていただきます!
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