七転八起の意味は?七転び八起き・七転八倒との違い、例文等も解説!

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七転び八起き

比較的耳にすることの多い「七転八起(しちてんはっき)」という表現ですが、その正しい意味はご存知でしょうか?

実はこの四字熟語、「七転び八起き」や「七転八倒」という表現もあるため誤用している方が意外と多い、要注意な表現なのです。

ということで今回は、例文類語・英語訳なども参考にしつつ、「七転八起」の意味を詳しく&分かりやすく解説致します!

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七転八起の意味

それでは早速、「七転八起(しちてんはっき)」の意味を見ていきましょう。

 

「七転八起」の意味とは、「何度失敗してもくじけず、立ち上がって努力すること」という意味になります。

これは言い換えれば、「どれだけ挫けようとも、絶対に諦めず挑戦し続ける姿勢」とも言えますね。

つまり、「苦しくて辛くても、頑張り続ける様子」を表す言葉だという事です。

 

イメージ的には、悪者との戦いでボロボロに傷つきフラフラの状態でも、何度でも立ち上がる勇者やヒーローを思い描いていただくと分かりやすいと思います。

したがって、この言葉を使う心情としては、「がんばれ!」「負けるな!」という感じで誰かを応援したり励ますときに用いることが多いです。  

あるいは、気持ちを奮い立たせるために、自分のお尻を叩くような状況でもこの表現を使う事があります。

 

またその一方で、何度も立ち上がる姿に感動したり賞賛しているシーンでも「七転八起」を使う事が出来ますね。

 いずれにしろ、諦めずにチャレンジし続ける前向きな姿勢を捉えたことわざ、ということです。

 

 分かりやすい例で言えば、ドリカムの名曲『何度でも』のサビの歌詞と同じ意味とも言えます←分からなかったらすいません(笑)

あるいは、国民的バスケ漫画の『スラムダンク』に出てくる有名な台詞である、『あきらめたらそこで試合終了ですよ』と同じようなニュアンスを持つことわざとも言えますね(笑)  

 

また、「七転八起」の二つ目の意味として、ここまで説明した意味から転じて、「人生の浮き沈みの激しいこと」のたとえとして用いることもあります。

これは言い換えれば、「人生の荒波に揉まれる」や「人生は波乱万丈である」という意味とも捉えられますね。

つまり、「山あり谷ありの人生」「人生の酸いも甘いも経験した…」などといった表現と似たようなニュアンスで使用することができるということです。  

 

なお、こちらの意味で使う場合でも、基本的には「大変だけど良い人生だった」や「色々あるからこそ味わい深い」といったように、感慨深い心境で波乱万丈であることを前向きに捉えるニュアンスで使用します。

したがって、『俺の人生「七転八起」でマジ嫌になるんだけど』というような、否定的な意味合いでは使わないのでご注意ください(笑)

 

 さて、それではここで、「七転八起」の意味の説明を整理しましょう。

  1. 何度失敗しても挫けずに立ち上がる…応援、奮起、感動
  2.  
  3. 人生の浮き沈みが激しい…ポジティブなニュアンス

 

なお、どちらの意味合いで使う場合でも、努力した結果結局上手くいかなかったという結論ではなく、最終的に成功した・上手く進んだという場合で使うのもポイントです。

また、「七転八起」をどちらの意味合いで使っているかの判断は、具体的な例文と会話例を参考にすると理解ができるので、のちほど説明致しますね。  

 

さて、続いては冒頭でも触れたように「七転八起」と「七転び八起き」「七転八倒」との違いを整理することで、この表現の意味をより明確にしましょう!

七転び八起き・七転八倒との違い

七転び八起き

さて、それでは早速、「七転八起」と「七転び八起き(ななころびやおき)」「七転八倒(しちてんばっとう)」との違いをそれぞれ見ていきましょう。  

 

まず、「七転び八起き」という表現についてですが、これは「七転八起」と全く同じ意味を持つ表現です。

言い換えれば、「七転八起」とは「七転び八起き」が四字熟語になったものとも言えますね。

 

したがって、同じ状況や心境でどちらを使っても違いはありません。

ちなみに、個人的な感覚としては「七転び八起き」の方が普段の会話では耳にするかなとは思います。

 

 さて、それでは続いて「七転八倒」の意味について見ていきましょう。

「七転八倒」は、「しってんばっとう」と「しちてんはっとう」と読むこともでき、その意味は「激しい苦しみに、転げまわり苦しむこと」です。

これは別の言葉で言えば、「ひどく苦しんで転げまわること」とも言え、その由来は読んで字のごとく、何度も転んでは倒れてしまうという比喩から来ています。

つまり、「七転八倒」は「七転八起」とは全く違う意味ということですね。

 

下記のように比較すると、その差は一目瞭然でしょう。

 

 七転八起何度失敗しても挫けず立ち上がる

七転八倒苦しんで転げまわる

 

ただし、ご覧いただければ分かるように、「七転八起」と「七転八倒」は、パッと見だと非常に似ていることもあるため、両者を混同し誤用しがちです。

その対処としては、「」と「」のそれぞれの漢字からイメージできる状況を思い描くと、落ち着いて使い分けができると思います。  

それこそ、「七転八起」で何度も両者を間違えることで、しっかりと理解ができるかもしれませんね(笑)  

 

さて、ということで、ここまでで「七転八起」の意味がおおむね理解できた後は、この言葉を完全にマスターするために、続いてその語源を見てみましょう! 言葉の語源を知ることは、記憶の定着にも非常に役立ちます。

七転八起の語源

七転び八起き

さて、「七転八起」という四字熟語には、どのような由来があるのでしょうか?

 

結論から言うと、この四字熟語の語源は多岐に渡り一つに絞ることができないので、有力視されている説をいくつか紹介させていただきます。  

 

まず、一つ目の語源説ですが、それは中国の故事に由来しているというものです。

「七転八起」という表現が、中国から日本に伝わって来た時には、「七転八起」ではなく「七顛八起」という表記でした。

この「顛(てん)」とは「逆さになる」あるいは「ひっくり返る」という意味で、これの代用として「転」という漢字を使うようになったと言われています。

 

 なお、起き上がる回数が八回ということに関しては、中国では「八」は大変縁起の良い数字とされているため「七顛八起」になったと言われています。

確かに現在の日本でも、「八」は末広がりで縁起が良いと言いますよね。

ちなみに、「七」と「八」は単純に数が多いことを表す意味もあり、中国では数量的な多さを表す目的でこの漢数字を使う言葉が他にも多くあります。  

 

さて、続いて二つ目の有力説を見てみましょう。

「七転八起」の語源の二つ目の説は、キリスト教に由来しているというものです。

その理由としては、聖書の中に『正しいものは七たび倒れても、また起き上がる』という記述があることが挙げられます。

したがって、江戸幕府の鎖国が終わり西洋文化が日本に入ってきたタイミングで、聖書を起因として「七転八起」が日本で広まったという説ですね。

 

 このように、「七転八起」の語源は、大きく分けると「中国の故事説」と「キリスト教の聖書説」の二つが有力視されています。  

 

ちなみに、両者の説を踏まえ、日本において最初に「七転八起」という記述が見られるのはいつなのかを遡ると、江戸時代の中期に辿り着きます。

 江戸時代の武士であり佐賀藩士だった『山本常朝(やまもとつねとも)』が1716年ごろに書いた、武士としての心得を著した書物である『葉隠(はがくれ)』の中に、下記のような記述があります。

 

『浪人となって取り乱すようなことは言語道断である。幾度も浪人した経験がある成冨兵庫助は「七度浪人せねば本当の意味での奉公人とは言えない。七転び八起きの精神でいるべきである」と言っていたという』  

 

また、現在でも「七転八起」の象徴として知られている「だるま」が縁起物として出回るようになったのも、この頃からだと言われています。

したがって、由来の出どころは中国の故事かキリストの聖書かの断言はできませんが、少なくとも日本においては江戸時代中期には「七転八起」という表現が使われていたと言えそうですね。

 

ちなみに、ここでそもそも論ですが、七回転ぶのであれば、起き上がる回数も七回でないとおかしくないか?という疑問を持たれた方もいると思います。

実はその点に関しても、有力な説が複数あるので、簡単にまとめてみました。

  1. ①生まれたばかりの赤ちゃんはまだ歩けず、周りの人に支えてもらうことで一度立ち上がり歩き出します。この最初の一回分を含んだことで「八起」となった
  2.  
  3. ②一つ目の説を考慮し、「周りにいる支えてくれる人を忘れてはいけない」という感謝の気持ちを込めた
  4.  
  5. ③「七起き(七起)」とするよりも「八起き(八起)」の方が語呂が良いから
  6.  
  7. ④カードで例えると、最初の表の状態を1回として含めれば、その状態からカードを7回裏返すと、カードが表となる回数は合計8回となるから

いかかでしょうか? どれも真実味があって、困りますね(笑)  

 

とはいえ、ここで大切なのは、正しい由来を明確にすることではなく、由来を通して「七転八起」の意味をより理解し確実に定着させることです。

そういった意味では、「中国かキリストか?」あるいは「なぜ八起なのか?」については、皆さんが一番印象に残ったものを覚えておいていただければ問題ないと思います。

むしろ、結局覚えていられる事って、自分が納得したり興味のある事だけだったりしますしね(笑)  

 

さて、ということで、「七転八起」の語源を把握し意味が完全に定着できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう

皆さんは、どのような例文が思いつくでしょうか?

七転八起の例文

七転び八起き

「七転八起」という表現は、下記の例文のような形で使う事ができます。

  1. 例文1.頑張り屋の彼は、何度失敗しても「七転八起」で必ず立ち直る。
  2.  
  3. 例文2.「七転八起」という言葉もあるのだから、諦めるのはまだ早いよ。
  4.  
  5. 例文3.今回の試験は不合格だったが「七転八起」の心構えで次の試験に備えよう。
  6.  
  7. 例文4.この商品が誕生するまで「七転八起」だったが、やっと世の中に送り出せる。
  8.  
  9. 例文5.私の人生は「七転八起」の連続だったが、そのお陰で人間的に大きく成長できた。
  10.  
  11. 例文6.思わぬ災難と幸運が立て続けに起き、この歳になって改めて「七転八起」を痛感する。

四字熟語には、ポジティブ・ネガティブどちらかのみの意味合いで使えるものと、両方の意味合いで使えるものがあります。

そんな中、例文をご覧いただければ分かるように、「七転八起」という表現は、基本的にポジティブなニュアンスで使われることわざです。

最終的には立ち上がる様子を意味するので、当然と言えば当然ですね。

 

  具体的な使い方としては、例文1のように努力を褒めるシーンや、例文2のように相手を慰める状況、あるいは例文3のように自他を鼓舞するために使う事が多いです。

また、例文4~6のように、山あり谷ありの波乱万丈であることに対し、感慨深い感情になっている時にもよく用いられます。  

いずれにしろ、苦労を乗り越えることを前向きに捉える状況で「七転八起」という四字熟語を使えるということですね。

 

ちなみに、最終的に困難を乗り越えられなかった四字熟語として、「七転六起」や「九転八起」という表現はありませんよ(笑)  

 

さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「七転八起」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!

皆さんも、下記の会話例のヒツジさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。

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七転八起の会話例

社会人1年目のパンダさんとヒツジさんが、飲み屋で話をしています。

 
ヒツジさん聞いてよ。仕事が忙しすぎて、先週パン子ちゃんにフラれたんだ…
 

 
え~!?それは残念だね… でもパンダさんなら、またすぐに彼女つくれるでしょ!
 

 
とんでもない!別れたショックで、今はとてもそんな風に考えられないよ…
 

 
それは残念だな。来週開く〇〇との合コンに誘おうと思ったのに…
 

 
ボク、やっぱりその合コン行きます!絶対行きます!その為に明日の美容院も今すぐ予約します!
 

 
パンダさんって仕事はテキトーなのに、恋愛だと「七転八起」で頑張るよね(笑)
 

 

この〇〇に入る言葉は、『キャビンアテンダント』『女子大生』などですかね(笑)

男子ほど恋愛を引きずりやすいという意見もありますが、実際のところどうなんでしょうかね?(笑)  

 

さて、パンダさん達のやり取りを見て、「七転び八起き」という表現を実際に使うイメージがついたところで、続いてはその類語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう

皆さんも、パッと思いつく類語がありませんか

七転八起の類語

七転び八起き

「七転八起」には、下記のような類語が存在します。

  1. 1.「不撓不屈」(ふとうふくつ)
  2. 強い意志を持ち、どんな困難にもくじけないさま
  3. 【例文】「不撓不屈」の精神で頑張ろう。
  4.  
  5. 2.「勇猛精進」(ゆうもうしょうじん)
  6. 勇ましい気持ちで物事を進めること
  7. 【例文】何事にも「勇猛精進」に取り組みたい。
  8.  
  9. 3.「栄枯盛衰」(えいこせいすい)
  10. 栄えたり衰えたりを繰り返す人の世のはかなさ
  11. 【例文】歴史の中に「栄枯盛衰」を感じる。
  12.  
  13. 4.「一盛一衰」(いっせいいっすい)
  14. 盛えたり、衰えたりすること
  15. 【例文】物事は「一盛一衰」だから安心しなよ。
  16.  
  17. 5.「失敗は成功のもと」
  18. 失敗を次に活かすことで成功する
  19. 【例文】「失敗は成功のもと」を信じて進む。
  20.  
  21. 6.「禍を転じて福と為す」
  22. 失敗を活かして成功を収める
  23. 【例文】「禍を転じて福と為す」を胸に頑張る。

このように、諦めずに前を向き続ける表現が多く存在するところに、日本人は真面目だと言われる所以が感じられそうですね。

 

 なお、「七転八起」の対義語にピッタリ当てはまる四字熟語はありませんが、意味合い的には「諦める」「断念する」「絶望する」「降参する」などが反対の言葉に該当するでしょう。

ちなみに、なにも起こらない平凡な日常を指すことわざに、「零転零起」という表現はありませんよ(笑)  

 

さて、ここまで来たら「七転八起」の完全制覇まであと一歩です!

極めつけとして「七転八起」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!

皆さんも、自分が知っている英語で思い付く表現がありませんか?

七転八起の英語訳

英語で「七転八起」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。

1.When life gives you lemons, make lemonade.

「酸っぱいレモンからは甘いレモネードを作れ」と直訳できる、英語版の「七転び八起き」ですね。

 

2.Never give up.

日常でもよく耳にする、「諦めるな」という意味の英語表現です。

 

3.A man’s walking is succession of falls.

有名なイギリス人評論家の言葉で、「人の歩みは転びの連続である」という意味です。

 

4.Failure is the stepping stone to success.

「失敗は成功のもと」の英語表現になります。

同じような表現でも、その比喩に文化の違いが現れるのは面白いですよね。  

 

それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、このことわざを完全にマスターしましょう!

 

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まとめ

七転び八起き

いかがでしたか?「七転八起」の意味はしっかり理解できたでしょうか?

最後に、ここまでの内容を簡単にまとめましょう。

 

【七転八起】
意味 ①失敗しても何度でも立ち上がる
②人生の浮き沈みが激しいこと
語源 中国の故事 or キリスト教の聖書
状況 応援する、鼓舞する、感心する
類語 不撓不屈、失敗は成功のもと

さて、ここまでご覧いただければ分かるように、「七転八起」は苦労を乗り越え続ける様子を表す四字熟語でした。

確かに、どんな時でもポジティブでいることが出来れば、何度でも立ち上がる事はできるでしょう。

しかし、とはいえ私たちの実際の人生においては、どうしても悲観的になってしまう事は結構ありますよね(笑)  

 

 

ということで、この記事の最後に、皆さんがどんな時も前向きな気持ちになれる一冊をご紹介致します!

この本を読むことで、あなたも自然に物事をポジティブに捉えられるようになりますよ!  

 

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