一心同体の意味とは?類語・例文・語源・英語訳なども詳しく解説!

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一心同体の意味

日常でもたまに耳にする「一心同体」という表現ですが、その正しい意味・使い方はご存じでしょうか?

実はこの四字熟語、なんとなくの意味の理解しか出来ていないために、正確な意味を誤解している方も意外と多い、要注意の表現なんです。

ということで今回は、例文や類語なども参考にしながら、詳しく&分かりやすく「一心同体」の意味を解説いたします!

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一心同体の意味

それでは早速、「一心同体」の意味から見ていきましょう。

 

「一心同体」の意味とは、「二人以上の人が心を一つにして、まるで一人の人間のように固く結びつくこと」という意味になります。

これはもう少し別の言葉で言えば、「複数の人々が、一致団結していること」とも言い換えられますね。

 

つまり、お互い別々の人間のため本来は気持ちも行動もバラバラになって然るべきにも関わらず、あたかも一人の人として心も身体も同じであるかのように、意思疎通が完璧に出来ている状態を指して「一心同体」と表現できるということです。

 

これは逆に言えば、お互いの意見が食い違っていたり、あるいは意見は一致していても行動にまとまりがない場合などは「一心同体」とは言えないということになりますね。

 

なお、「一心同体」はあらゆる二人以上のケースで使える表現のため、二人組のコンビや夫婦・カップルなどはもちろん、三人以上のチームや団体や組織が一つにまとまっている状況でも、用いることができます。

したがって、「一心同体」という言葉を使う背景にある心情としては、組織全体で完璧に統率がとれていたり、お互いの気持ちがシンクロし調和した行動がとれていることへの賞賛・喜びといったような、ポジティブな気持ちから使うことが多くなります。

 

実際のところ、皆さんもご存じの通り、二人以上の人が集まり全体としてまとまりのとれた行動をとるのは難しいものですよね?

ましてや、チーム内のお互いが完全に同調し合い、さながら一人の人として行動しているかのようなパフォーマンスを発揮することは本当に珍しいことです。

そういった意味でも、「一心同体」が実現できていることは、お互いに完璧に信頼し合っているような非常に深い関係性が必須条件とも言えるでしょう。

 

したがって、「一心同体」という言葉が持つニュアンスには、そのような強い結びつき自体や、それによってもたらされる成果に対する、「素晴らしい!」「すごい!」といった気持ちも含まれています。

 

また、「一心同体」となるもの同士の組み合わせは人間同士とは限らないのも、この表現を使う上での大切なポイントでしょう。

つまり、「一心同体」となる組み合わせは、「人と物」や「人と動物」などというパターンでも用いることができるということです。

 

なお、「一心同体」に該当する「組み合わせ」や、「まとまっている状況」というのが具体的にはどういったものが指しているのかは、実際の例文を見ると分かりやすいので、のちほど紹介させていただきますね。

 

また、「一心同体」という表現の持つ意味への理解は、この四字熟語の前後二文字ずつの熟語のそれぞれの意味を紐解くことで、より深く腑に落とすことができます。

 

まず「一心同体」の「一心」とは、文字通り「心を一つにすること」という意味になります。

続いて、後半部分の「同体」の持つ意味は、「一つの体であること」というものになります。

 

よって、これら二つの意味を持つ「一心」と「同体」が合わさっている「一心同体」は、「心も体も一つになっていると言えるほど、強く結びついている」という状態を表すということになるのです。

これはさながら、「一心同体」という四字熟語は、「一心」と「同体」という別々の熟語が、それこそ「一心同体」になったからこそ生まれた言葉と言えそうですね(笑)

 

ちなみに、「一心同体」を「一身同体」と記述するケースがあり、この漢字表記は正式には誤用になりますが、最近は慣例として認められていることもあるようです。

 

さて、ということで、ここまでで「一心同体」の意味がおおむね理解できた後は、続いてはこの言葉を完全にマスターするために、その語源を見てみましょう!

むしろこの表現は、その語源を把握することで意味の理解がより一層進み、結果として記憶の定着にも非常に役に立つという側面もある言葉です。

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一心同体の語源

一心同体の語源

さて、「一心同体」という四字熟語には、どのような由来があるのでしょうか?

 

結論から言うと、実は「一心同体」の語源は、仏教にあると言われています。

 

天台宗の僧侶である『源信』という人物が平安時代に書いた『往生要集(おうじょうようしゅう)』という書物があるのですが、この書物の中に「一心同体」の語源となる記述があります。

その「一心同体」の語源とされている記述とは、「諸仏同体」という一節です。

 

これはどのような意味かと言うと、皆さんもご存じのように、キリスト教のようないわゆる一神教と違い、仏教というのは多くの仏様が存在していますよね?

 

これら仏様たちは、ご利益も見た目も全く異なっていますが、全ての仏様は「仏」としては一体のものであるという思想があります。

要するに、このような仏教ならではの考え方を反映し、「諸仏同体」とは「諸々の仏も、全ては一つのものとしてまとまっている存在である」という意味合いを持つ表現ということです。

 

そこから、「身体が違うもの同士が一つにまとまっている」というより広い意味を持つ四字熟語として、「一心同体」が生まれたと言われています。

つまり、「一心同体」という表現は、多神教である仏教が普及している日本ならではの思想がルーツにある四字熟語と言えそうですね。

 

さて、ということで、語源を把握し「一心同体」の意味が完璧に理解できたところで、続いてはこの表現がどういった時に使われるのか、例文を見ることで言葉の使い方をマスターさせましょう

ここまでの説明を聞いた皆さんは、どのような例文が思いつきますか?

一心同体の例文

一心同体の例文

「一心同体」という表現は、下記例文のような形で使う事ができます。

  1. 例文1.卓球世界大会のダブルスで優勝したペアは、まさしく「一心同体」そのものだ。
  2.  
  3. 例文2.私と愛犬の信頼関係は並み外れたものがあり、周囲からも「一心同体」と言われる。
  4.  
  5. 例文3.優れた成果を上げるF1レーサーとマシンは「一心同体」の関係性になる必要がある。
  6.  
  7. 例文4.声優にとって自分の分身とも言えるキャラとの関係は、まさに「一心同体」です。
  8.  
  9. 例文5.「一心同体」にして社員の気持ちを一つにすることが、事業の成功の鍵を握る。
  10.  
  11. 例文6.メンバー全員が「一心同体」となり披露したダンスは、観客をとても感動させた。

ご覧いただいたように、例文1~4は二人組のパターン、例文5・6は三人以上の組織で「一心同体」となっているパターンですね。

 

また、例文を見て分かるように、「一心同体」となる組み合わせは、人間同士はもちろん、ペットなどの動物や、場合によっては生き物ではない物との関係性にも使うことが出来ます。

 

さて、ということで、例文を見て具体的な使い方が分かったところで、続いては実際の会話例を通して、自分自身で「一心同体」という言葉を使うイメージを養ってみましょう!

皆さんも、下記の会話例のパンダさんになりきり、〇〇の部分に入る言葉を考えてみてくださいね。

一心同体の会話例

会社の同僚のパンダさんとヒツジさんが、ランチしながら談笑しています。

 

 

いや~、しかし昨日の忘年会はホント楽しかったね~。

 

 

そうだね~。特に、三軒目にみんなで行ったカラオケは最高だったよね。

 

 

コアラ係長とカピバラ主任のデュエットなんて、まさに「一心同体」だったよね。

 

 

実はあの二人、副業として〇〇で「~を歌ってみた」的な動画あげてるらしいよ。

 

 

いかがでしょうか?〇〇にはどんな言葉が入りましたか?

この〇〇に入る言葉は、『YouTuber』ですかね(笑)

 

さて、ということで、パンダさん達のやり取りを見て「一心同体」という表現を実際に使うイメージがついたところで、続いてはその類語・対義語を知ることで、この言葉の輪郭をより鮮明にしていきましょう

皆さんも、パッと思いつく同義語や類語がありませんか?

一心同体の類語・対義語

一心同体の類語

「一心同体」には、下記のような類語が存在します。

  1. 1.「異体同心」(いたいどうしん)
    肉体は違っても、心は一つに結ばれていること
  2.  
  3. 2.「一致団結」
    集団に属する人員が一つの共通の目的に向かい協力して物事を進めて行くこと
  4.  
  5. 3.「渾然一体」(こんぜんいったい)
    いくつかのものが溶け合い区別できないこと、一つにまとまった様子
  6.  
  7. 4.「不離一体」(ふりいったい)
    複数のものが分かち難く一体化していること
  8.  
  9. 5.「相即不離」(そうそくふり)
    区別できないほど密接な関係のこと、二つの事象が溶け合い差別なく一体となること
  10.  
  11. 6.「三位一体」(さんみいったい)
    三者が心を合わせて一つになること
  12.  
  13. 7.「以心伝心」
    口に出して伝えずともお互いの意図が理解できること

また、「一心同体」の対義語に当てはまる表現としては、「同じ立場や仲間同士でありながら、異なった考えを持つこと」という意味を持つ「同床異夢」が当てはまります。

このように、類語・対義語と比較することで、「一心同体」の持つニュアンスがよりシャープになりますね

 

さて、ここまで来たら「一心同体」の完全制覇まであと一歩です!

極めつけとして「一心同体」の「英語訳」も知る事で、この表現のキャラを完璧に掴んでしまいましょう!

皆さんも、自分が知っている英語で思い付く表現がありませんか?

一心同体の英語訳

英語で「一心同体」を表現するとしたら、下記のような例が適切でしょう。

1. as one

2. one flesh

ご覧のようにそれほど難しい単語は使われていないので、英語に詳しくなくても「一心同体」の持つキャラクターのイメージは、何となく捉えられたのではないでしょうか。

 

さて、それでは最後に「まとめ」でおさらいをし、この四字熟語を完全にマスターしましょう!

なお、まとめの最後には、皆さんの役に立つちょっとしたオトク情報もプレゼントしてますよ♪

 

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まとめ

一心同体のまとめ

いかがでしたか?「一心同体」の意味はしっかり理解できたでしょうか?

最後に、ここまでの内容を簡単にまとめましょう。

一心同体】
意味 二人以上の心が一つになること
感情 賞賛などポジティブなもの
由来 『往生要集』にある「諸仏同体」
類語 異体同心・一致団結など
対義語 同床異夢
英語訳 as one

さて、ここまでご覧いただいた通り「一心同体」とは、ひとまとまりとなって団結している状況を称えるときに主に使える言葉でした。

確かに、仕事でもプライベートでも、家族やカップルやチームが一つにまとまることは、難しい一方で大切な要素でもありますよね

 

ということで、この記事の最後に、皆さんの身近な組織のチームワークが良くなる一冊をご紹介させていただきます!

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